『やさしさなんて』
君は本当に優しい
告白した時は嬉しくて泣いてくれた
優しい心持ってるんだなって思った
君が私を振った時の本当の理由が何かはわからないけど
君は泣いていたよね
帰り電車でバイバイする時に
ひとりで帰れる?大丈夫?って最後まで優しかったね
でもね、最後にそんな優しさ要らないんだよ
振るんだったら泣かないで
未練の残らない振り方をしてよ
最後にひとりで帰れる?とかほんとに要らない
そんなこと言うせいで帰れないよ
帰りたくもないよ苦しいよ
やさしさなんて要らない
やさしさなんて…
『心の羅針盤』
別れてから三回目の記念日
今も相変わらず私の心の羅針盤は
君の方を向いている
君はもう私なんて覚えてもいないんだろうな
『またね』
話があると高校の最寄り駅近くの公園に呼び出された
別れ話だろうとはわかってた。
案の定別れ話をされた。
私は頷けなかったけど、君に突き放された。
なのになんで君は、暗いから駅まで送るよって
駅について、またねって言ったの?
君はもう無理だよとか言ってたじゃん。
またってなんだよ。期待させんな。
どーせならまたねじゃなくて、サヨナラでよかった。
あたしが君を嫌いになれるくらい突き放して欲しかった。
『ただいま、夏』
私が君にアタックし始めたのは去年の夏だった。
花火の日って夜暇?暇なら一緒に行かん?
ごめん。バイト。
私は断られた。
それでも諦めずに、アタックし続けた。
すると11月私の想いは届いた。
でも6月になったら君は、冷めちゃった。って私を振った。
あぁ、今年も花火は行けないんだな。
ただいま、夏。今年も1人だよ。
『ぬるい炭酸と無口な君』
話があるって呼び出された。
夜の公園にはブランコと君の姿。
話って?聞いても君は黙っていた。
私は手に持っていたコーラを一口飲んで床に置いた。
冷たい炭酸が喉を刺激した。喉が熱くなる。
別れたい。やっと口を開いた君はそう言った。
次は目が熱くなる。涙が溢れ出る。
なんで?私はまだ好きだよ。
昨日も愛してるって言ってくれたじゃん。
私は凄く抵抗した。
君は一言も喋らなかった。
無口な君の隣で私は2時間くらい抵抗していた。
泣きすぎて喉が渇いた。
床に置いたコーラを飲んだら、ぬるい炭酸が喉を刺激した。
無口な君の隣で、最後に私はぬるい炭酸を口にした。