青く深く
青くて深い恋をしたかった。
君との恋は確かに青かったよ。
でも、とても浅かった。
『夏の気配』
5月30日
君に話があると呼び出された夜の公園
行ってみると君は下を向いて、ブランコに座っていた。
隣に座ってどうしたの?と私は明るく振舞った。
君は何も言わず、沈黙が続いた。
5月なのに沈黙の時間はすごく暑く感じた。
夏の気配がする。
去年の10月来年こそは花火見に行こうね!!
君とそう話していたのを思い出した。
別れたい。冷めちゃった。
そう言われて私は暑かったのが、一気に冷めた。
君は気持ちが冷めて、私は暑さが冷めた。
私の夏の始まりは、
君からの別れを告げられた。
あー君とみたかったな。
まだまだしたいこと、行きたいところ
いっぱいあったのにな。
『まだ見ぬ世界へ!』
『最後の声』
5月30日 20時30分 〇〇公園に来てください。
話したいことがあります。
突然彼氏からLINEが来た。
普段よりかしこまった文に、話したいこと。
最近上手くいっていなかったこと。
あぁ、別れ話をされる。私は悟った。
もう冷めちゃった。別れたいです。ごめんなさい。
貴方はブランコに乗りながら俯いてそう言った。
私は泣きながら別れたくないと言ったが、
貴方は別れる選択肢しかないみたいだった。
遅くなったから帰ろう。
話がぐちゃぐちゃしたまま貴方は言った。
わかった。別れよう。
私はもう冷めきった貴方の態度に耐えられなかった。
ありがとう。楽しかったよ。
駅行こ?って最後に一緒に歩いてくれた。
会話は何も無かった。
最寄りの方向は逆だから、駅で解散になる。
駅に着いて君は「ありがとう。幸せになってね。」
私が聞いた君の最後の声は震えていた。
『小さな愛』
冷めたから別れたい。
好きじゃないのに付き合うの嫌だ。
私は貴方にそう言われて振られた。
なんで冷めたの?って聞いたら、
貴方は本当に好きって思われてるのか分からなくて
考えてたら嫌になってきちゃった。
あぁ、私の愛は届いていなかったのか。
嫌だ。別れたくない。そう言っても
もう遅いよ。と言われた。
貴方が決めた別れを
すんなりと受け入れるのが
貴方へ向けての最後の愛だったのかなって思う。
小さな愛かもしれないけど、
私は貴方に最後まで伝えれなかったな。