あの日の景色
ずっと覚えている。あの日の景色。綺麗な景色なら良かったのに。私の中の、あの日の景色は地獄だった。
あの日。
思い出したくもない。
自分を否定された日。私の中の何かが間違いなく壊れた日。心配は度を超えると否定に変わるだなんて、あの人達は思わなかっただろうに。私が閉じ込められた、そんな日。動けなくて、逃げれなくて。その時の言葉も。匂いも。温度も。全てが鮮明に残っているあの日。
私のあの日の景色は地獄。もっといい景色なら良かったな。あの日の景色は、これから良いものに塗り変わるのだろうか。
「信じてるから。」
私があの日を思い出した時、私の心に刺さった言葉だった。
願い事
私の願い事。それは君と一緒にいること。寂しいことも、楽しいことも、君といたい。あなたの瞳に映る流れ星のようになりたい。
私は流れ星を見て思った。
「私とあなたの願い事が叶いますように。」
波音に耳を澄ませて
波音ってなんか落ち着く。
広い広い海に立つと自分の小ささを感じる。海の先にはなにもないのかな。ただ静かで、自然にしか左右されない悠然とした姿。私もそうなりたい。
青い風
夏の風は青い風。暑い日の田んぼの中に吹く、爽やかな風。夏の暑さを吹き飛ばすような、何かに没頭している時に感じる風。
君との間に吹く風も、青い風のように爽やかで優しくて、少し明るい水色をしている。優しい君の瞳には何が写っているのかな。私にとっての青い風は、夏の暑さや嫌なことを吹き飛ばすような、眩しい君の笑顔。
君にとっての青い風は、どんな風かな。私が君の爽やかな青い風になれたらいいな。
遠くへ行きたい
「遠くに行ってみたい!」
そんなことを思っていた小さい頃を思い出す。
幼かった私は少し家から離れただけで遠くへ行った気になっていた。自分の知らない世界を冒険しているみたいでワクワクしていた。自分の知らない景色。自分の知らない匂い。知らないことが沢山ある遠い所に冒険するのが好きだった。
そんな知らなかった遠いところは、今では近いところに変わってしまった。
昔は1駅がとても長く感じて、電車に乗るだけで遠出をしている気分だったのに。今は外を眺めるだけの時間に変わってしまった。知らない景色が減ったからだろうか。私の小さな頃の冒険の地は、今となっては慣れた場所に変わってしまった。
「遠くへ行きたい。」
私はまた思う。嫌なことから逃げたくて。あの頃の、冒険の楽しさを思い出したくて。