2/12/2026, 3:18:59 AM
子供の足では、どこにも行けなかった。
どんなに理想から離れていても、細く脆い足では遠くに行けなかった。
夢見た場所はあまりにも遠く、費やした年月は残酷に現実を突きつける。
大人になっても、それは変わらなかった。
今だ足は子供の頃から動かず同じ場所に縫い付けられたまま。
歩める力に気付かない。
「お題 この場所で」#167
2/11/2026, 1:02:30 AM
みんなの言う「普通」が分からない。
どうすれば「普通」になれるのだろう。
みんなの目は私を「異常」として、遠巻きに映す。私にはその「異常」が分からない。
私にとって、「異常」こそが「普通」だから。
私はいつしか、みんなとは同じになれないと悟った。だからせめて、みんなに「異常」を悟られないよう、下手な「普通」を演じた。
「お題 誰もがみんな」#166
2/10/2026, 2:36:26 AM
抱えきれない想いを綺麗に包んで、あの子の大好きな色のリボンを結ぼう。
伝えきれない言葉を花に託して、あの子に届けよう。
「お題 花束」#164
2/7/2026, 11:02:45 PM
一夜にして魔法がかかる。
暗い空からヒラリ、ヒラリ、一片一片と雪が、寝静まる闇夜に舞い落ちる。
純白のパウダーを世界に振りかけ、美しい化粧を施す。誰もが息をのみ、その美麗さに嘆息を漏らす。
現在に残る魔法は、今も尚人々を魅了し続ける。
「スノーマジック」#161
2/7/2026, 3:41:30 AM
正しいリズムに乗せて、針が円を描く。
チクタクチクタク
正しく刻む時間はただ先へと進む。
いつかの終わりを告げる一秒を待ち侘びながら。
静寂を破る規則正しい針の音が響き続ける。
「お題 時計の針」#165