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4/7/2023, 12:15:10 PM

【 沈む夕陽と魔術師 】


疲れが押し寄せてその場にへたりこむ。これ以上この場にいたら頭がおかしくなりそうだ。いや、もうおかしくなってるのかもしれない。異次元へと行ったのが何日前だったかも忘れてしまった。どのくらい経った?2日?それとも3週間だろうか。いや、もしかしたら1時間だけかもしれない。異次元と現実とでは時間の流れが違うと教えられた。魔力がもう残り少ないのか、手がいつもより震えている。スリングリングを付けて、いつもより何回か多く回す。ポータルをくぐると、サンクタム・サンクトラムの大きな窓の場所に出た。窓辺に座り、窓に体重を預ける。ちらりと外を見ると、沈んでゆく夕陽が見える。赤く、綺麗に輝いている夕陽。大きな窓には、夕陽の光が入り、明かりがなくとも照らしてゆく。
夕陽。ここは異次元では無い。現実世界。クロークが私を包み込んで、手を撫でてくる。このまま寝てもいいよ。そう言っているのだろうか。

「…御言葉に甘えるよ、クローク。ありがとう」

礼を言い、目を瞑る。