仮面をつけて踊りましょう
華やかな噂話と宝石の数々で飾り
下を向いてはいけない
絶望が口を開けて待っている
空虚な言葉や毒入りの杯を持ち寄る
知ろうとしない傲慢な愚者たち
言葉の刃や酔わす杯を突きつける
保身が第一の賢しき愚者たち
冷静に見つめる私もまた
そんな愚者のうち
仮面をつけて踊りましょう
煌びやかな服と偽りの笑みで飾り
足元を掬われぬように
絶望の上を綱渡り
何時の間にか仮面を外せなくなって
本当の私は何処へ?
仮面舞踏会
夢で交わした約束
また明日 また明日
きっと良いことがあるさ
おはよう 今日はいい天気
身支度をして仕事に行こう
休みになったらお茶でもしよう
あなたとわたし ふたりきり
抱きしめてあげることもできずに
おやすみ 明日は雨が降る
今日も一日お疲れ様
春になったら花見に行こう
鏡のわたしと ふたりきり
手を取り合うこともできずに
わたしと交わした約束
また明日には
きっと素晴らしいことが
ふたりぼっち(お題)
夢から覚める前に
あなたを見てしまったの
追いかけても
追い付けもしなかったその背中を
美しい夜明けを 比翼鳥のように
寄り添って眺めていたあなたを
探し求める どこまでも
この夢が醒めるまで
そっと手を取り 抱きしめる
あなたを憶えていたいから
この夢が醒める前に
夜が明ける前に
星に祈る
夢が醒める前に(お題)
ああわたくしはこの感覚が来ると
どうしようもなく逃げたくなるのだ
平穏を乱す予兆 期待と恐れ
だから貴方に必要ならば
どうか離さないでいて
橋から落ちて終わぬように
胸が高鳴る(お題)
疲れ果てて 目を閉じて
そんな終わりだっていいじゃない
不完全な僕たち
僕らが大切にしたものは 彼らが置き去りにするものだった
僕らが立ち止まっている間に 彼らは先へと置き去りにする
全力疾走を続けなければ追いつけない僕らが
彼らに混ざり続けるにはどうすればよかった
ただ疲れて立ち止まる僕らに
肩を貸そうとする以外に
どうすればよかった
バスルームに横たわる君をただ眺めていた
そんな終わりだっていい
不完全な君たちの人生
(お題:不条理)