ああ、その眼。
やめてくれよ。悲しくなるだろ。
俺がさせたんだよな。その眼は。
じゃあごめんな。俺にはどうにもできねぇわ。
でもな、戻って来てくれよ。俺待ってんだから。
……馬鹿が。早く俺を__せよ。
_2023.10.15「鋭い眼差し」
あわわわわ…こんなにちっちゃいんだ、赤ちゃんって。
なんか持つのに気がひける…もし強くしすぎたらどうしよ…。
「弱くしても落ちるかもしれないから危ない」
確かに…。
「せっかくだから高い高いでもしなよ」
そうだね、たかいたかぁ〜い、たかいたかぁ〜い。
………あ、
ちょっと待ってどうしよどうしよ当たっちゃったよねこれ絶対当たったよね大丈夫!?
「天井にぶつけたけど…笑ってるよ?」
はぁ……よかった…。なんで笑ってられるんだろうね?幸せなのかな。
「そうだよ」
…そうだね。僕も幸せ。
_2023.10.14「高い高い」
頭をぶつけたけど笑ってたのは私の実話です。
ほ んとはまだみんなと居たかった
う かぶ景色は広く青い、青い空
か なしめるのはそれだけ楽しかった証拠
ご らん、沢山のものが世界に溢れてる」
時には辛い、かなしい、憎い。
時には嬉しい、楽しい、愛しい。
さあ、世界に飛び込んでみないかい?
それはたった一回きりの人生だよ。」
私たちに青春を謳歌させてくれた、
友達に、先生に、後輩に、先輩に、そして学校に。
「ありがとう。」
_2023.10.12「放課後」
靡くカーテン
誰もいないリビング
俺は困った。
どこに行った?どこに消えた?
心当たりのありそうな人は誰も「そんな人は見ていない」と言い張るばかりで、
どこで自決したのかわからない。
……俺は刑事、だからけじめをつけなければ。
そう考えれば考えるほど、どこに消えたのか、知りたくなくする。
「お願いだから…帰って来てくれ…」
静かな泣き声が誰も居ない部屋に響いた。
_2023.10.11「カーテン」
…"誰も居ない部屋"の筈なのに?もしや、この語り手は…。
(何処かに今も残っているノートにて)
リン、私はあんたが大嫌いだったよ。
昔っから、頭も運動神経も人当たりも良くて、みんなの憧れで、友達多くて。まるでみんなの神さまみたいだったよね。
それに比べて私は頭も運動神経も人当たりも良くなくて、みんなのこと下に見て、友達と呼べる友達なんていなくて。まるでみんなの比較対象。
疲れた。今までごめんね。大嫌いだよ。
サヤ、私もあんたが大嫌いだったけど?
昔っから、自分を私なんかって謙遜して、礼儀正しくて、雑用みたいなのでも嫌な顔一つせず…。みんなに信頼されてたんだよ?
私は人よりも上だって信じて疑わなかったり、あんたみたく人当たりも良くなかった。だから、あんたに憧れて、努力したんだけど。まるでみんな、私を無理して扱ってるだけ。
気づいて。今までごめんね。大嫌い。
それから、__。
「…ねえ、ひどくない…?」
「苦しかったんなら早く言えよ、辛かったんなら早く言えよ、!!」
「こんな物残して、私にどうしろっていうの」
「本当は大好きに決まってんでしょ、ばーか」
さいごの言葉はすでにリンの涙で濁され、さらにサヤの涙で濁され、読めなかった。
でも、予想が正しければ、そこには、
「大好きだよ」
_2023.10.10「涙の理由」
十月十日、せっかくプラスが二つもあるのに、こんなお題よこして来やがって……。