裏も表もない

ずっとそのままのあなたで

〈 素足のままで 〉

今日が一番若いんだよ

だから もう一歩だけ 行こ？

あ、歩ける時にね

〈 もう一歩だけ、 〉

たった一秒あれば そこはあっという間に

見知らぬ街に

だから 気をつけて

〈 見知らぬ街 〉

会わなくなって５年

何の巡り合わせか いつも会っていた場所で

ばったり出会ってしまった

目が合い、お互い立ち止まる…

心を進めるように、こっちに歩いてくる… 思わず

後ずさりをし、停めてあった車に 乗り込もうとした

ドア取手をあの人が持つ、がその手は傷だらけ

だった

「 … その手は、どうしたの？」

少しの沈黙…。

「いや、ただ擦りむいただけだよ…、運転には

気をつけて…」

「大丈夫、以前の私とは違うから」

そのまま振り切るように走り去る私。


慈しんでお使えする、女主人の元に着いた。

優しい笑顔で迎えてくださる女主人から、

あの人が婚約するという噂があると、教えてくれた。

灰色の雲が広がり始めた。


〈 遠 雷 〉

真夜中色のマントを広げ　今日も夜空に舞う

天使一歩前の見習いさ　

守護天使を目指して　いわば研修中なのさ

もうすぐ　この世界ともお別れ


人間じゃないよ　守護するのは　

街に住む動物達さ

だから 夜の様子を見て回るのも いわば研修と仕事


愛おしいんだ　みんな　

人間に合わせ　ご機嫌をとり

力は人間より強いのに　力を抑え

人の環境に合わせてる　破ると危ないからね…色々と

人間を癒し　保護してもらい　生きる

ずっとそんな様子を見てきて　決めたのさ

動物達に助けられたって経験　ある人いるだろ？

先輩達の仕事かもね


天使になって　無事 守護天使になり

大天使様から 許可を得る事が出来たら

フェアリー動物達と一緒に　活躍するつもりさ


　　　　　　　　　　　　〈 Midnight Blue 〉