紫翠

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12/1/2024, 12:29:40 PM

こんなに近くにいるのに 遠く感じる

こころが離れてしまった

距離はいつのまにできるんだろう

気づいたら いつのまにか遠く離れて



遠く離れていたときには 近くに感じる

交わす言葉が そっと寄り添ってくれた

距離など気にせず 側にいるかのように


距離と気持ちの程よいバランス

きっと たぶん 遠く離れていることは

同じ空の下にいるってことを

お互いが あらためて知るように

そして もっと仲良くなれるように

距離があるのだと知った


距離は切ないもので逢いたいもの

距離は時間で隙間を埋めていくもの

そう気づきたかった

もう少し早く気づいていたら


離れた今も 

こうして

同じ空の下に生きている




                紫翠

11/30/2024, 10:14:00 AM

「泣かないで」

そう言われると、

よけい泣きたくなる

わざと泣きたくなる

もっと泣きたくなる


もう 涙もでなくなっているのに

とっくに 気がすんでいるのに

泣き止んでもいい頃なのに

いっそ 泣き笑いでもしようか


「泣いてもいいんだよ」

そう言ってほしいのかもしれない


あ ま の じゃ く。



     
                紫翠

11/29/2024, 12:27:31 PM

たとえば、頬が冷たくなって

手を繋ぎたくなるような日

冬は はじまる

互いの息が白くなって

腕を組んでぬくもりを感じたいとき

冬は はじまる


澄み切った空気を吸い込むと鼻の奥が

つうんとして、涙目になるとき

冬は はじまる


ふと見上げた青空に

白いひこうき雲が一直線に走る

冬の冷たい空気を切り裂くように

まっすぐにまっすぐに走る


冬は はじまる

今年もはじまる

キリリとした冬

凛とした冬


冬は はじまる。


 

                紫翠


11/29/2024, 1:20:01 AM

青い海原の呼吸を止めないで

緑の木々の呼吸を止めないで

水色の空の呼吸を止めないで

小さな微生物たちの呼吸を止めないで

太陽と月の呼吸を止めないで

ガラスの地球の呼吸を止めないで



人間の呼吸は宇宙の呼吸

だから

呼吸を止めさせないで

エゴイストにはならないで

そして
 
あらゆる「いのち」を

このまま、終わらせないで。



                紫翠

11/27/2024, 3:32:36 PM

恋愛から愛情へ、そして情愛へと

そんなゆるやかな関係

穏やかで、陽だまりのなかでぬくぬく

育てていける愛

手ざわりのいい、ふんわりとした愛

温かな手で包み込む、まろやかな愛


でも

いつもほんの少しだけ

こころが寂しがってしまう

冬が始まる。

                紫翠








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