拝啓 おばあちゃんへ。
僕には、小学二年生の時に亡くなったおばあちゃんがいる。
命日は…21日。その年のクリスマスはお通夜だった。
自殺か、事故か。誰にも真相は分からない。
小学二年生で、「自殺」という言葉を知っていた僕。
何故、室内に入れてもらえないのだろうと、こんなに貴方達が話す言葉を分かっているのに、何故なにも教えてくれないのだろうと。
言えなかったけど、すごく悔しくて、悲しくて、小学二年生なことを心の底から後悔した。
小学二年生でも、大人が読むような本をたくさん読んで、世の中の闇を知って、それでも明るく生きているような、そんな大人びた子供だった。
おばあちゃんは、すごく優しい人だった。泣きながら布団に行っても、「大丈夫、大丈夫。よく頑張ったね。」って何も聞かず、優しく言ってくれるような人だった。
そんな人だから、知らず知らずストレスを貯めていたのかもしれない。真相は、分からないけれど。
だけど俺は、おばあちゃんが大好きだった。手紙をくれて、優しい言葉をかけてくれる。
ただ、お葬式で、一滴も涙を流すことはなかった。
皆泣いていた。泣かなくちゃいけないんだと思った。半ば嘘泣きのような形で泣いた。
俺に出来ることは、それが精一杯だった。
おばあちゃんの死を理解しているから、理解しているからこそ、泣けなかった。
ねぇ、おばあちゃん。聞こえますか。
俺は中学2年生になりました。
女の子の体を憎んで、男の子になりたいと願うようになってしまいました。
おばあちゃんは、許してくれますか?お父さんとお母さんは、許してくれそうにありません。笑
あの時から、今まで、死にたいと、消えたいと、何度思ったことでしょうか。
おばあちゃんに会いたいと、何度思ったことでしょうか。
今なら、前を向けそうな気がします。
きっと、これからも、死にたいと思うことはあるでしょう。
どう足掻いても、前を向けない時もあるでしょう。
そんな時、僕は、おばあちゃんの優しい心を思い出して、頑張りたいと思います。
最後に、おばあちゃん。
天国で、幸せにしていますか。
自殺でも、事故でもいい。
今、幸せですか。
最悪。
もう大っ嫌い。
そう言っても離れられないのは何故?
貴方が求めてるからよ。
テーマ:「最悪」