12/14/2024, 12:29:55 PM
静かな森の奥の奥
静けさと獣の吐息が満ちる
そこでまどろむ樅《もみ》の木が
切り倒された 十二月
車に引かれて街へ来た
広場に立たされ整えられて
オーナメントと電飾が
まるでかわいい檻のよう
道行く人の笑顔の向こう
とびきり明るい雪の上
イルミネーションを飾ろう
街も夜も幸せで塗り潰して
イルミネーションを飾ろう
キラキラで皆の目を潰して
『イルミネーション』
12/14/2024, 9:16:59 AM
視線がそうであるように
手指がそうであるように
爪先がそうであるように
いつだってあなたに行き着く
うつわの大小に関わらず
それは注がれる
だから、ねぇ
あなたの小さな重力を
信じてもいいんだよ
どんなに悲しい時も
心の底で揺れているから
『愛を注いで』
12/9/2024, 2:11:51 PM
手を繋ぎ
幾らか熱を交わらせ
果たしてこれはなんの祈りか
『手を繋ぐ』
11/28/2024, 3:09:49 PM
紙を折りたたんだ
黄昏の光線に照らされた
皆の横顔
(例のソシャゲもサ終するってさ)
指の影が液晶に落ちる
私達の記憶と体温
なだらかに続くおしゃべりみたいな
祈り
『終わらせないで』
11/27/2024, 1:52:42 PM
愛情って長い紐みたい
ここから先は貴方だけ
そこから先は他人だよ
遠い世界の遠い出来事
愛しいひとは
お入んなさい
『愛情』