佐倉光潤

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11/24/2024, 11:31:15 AM

「セーター」

着なくなってから10年が経った、
セーターと制服。

沢山の思い出が染み付いてるようで、
ずっと、どうしても捨てられなかった。

たしかに、思い出が詰まってるけど、
物を捨てても思い出は消えない。

やっと、本気でそう思えた。

11/24/2024, 1:59:16 AM

「落ちていく」


体力も、記憶力も、肌のハリも、
どんどん、どんどん落ちていく。

では、増えたものはなんだろう。

体力の代わりに、経験値が。
記憶力の代わりに、思い出が。
肌のハリの代わりに、笑い皺が。

年を重ねて、少しずつ増えたものが、
私には愛おしい。

10/29/2024, 4:24:03 PM

「もう一つの物語」

もし、今もあなたと一緒にいられる未来が描かれる

そんな物語があったなら。

私は、きっと全てを捨ててでも

その物語を選んだと思う。

そのくらい愛してた。

二度とあなたには言えないし、言わないけど。

好きだったよ、世界中の誰よりも。

10/10/2024, 10:16:58 AM

「涙の理由」

あなたの夢を見た。

優しかった頃のあなたの夢。

私が愛したあの頃のあなたを見たら、

今に帰りたくなくなったの。


あなたと別れたから泣いてるんじゃないの。

これは、優しかったあなたとの別れの涙。

9/29/2024, 10:42:11 AM

「静寂に包まれた部屋」

人に疲れ、音を拒絶した。

私から拒んだはずなのに、なぜ人肌恋しいのか。

人の声も物音も煩いだけだったのに、

なんで静寂でも煩いのか。


ああ、そうか。

私は人を拒んだんじゃない。

私は「人といるときの私」を拒んだのか。

煩かったのは、人の声や物音じゃなく

私の心の声が喧しかったのか。


人から逃げたくとも私自身からは逃れられないのか。

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