「お気に入り」

小学生の頃に使い出したシャーペン1号。

色が変わって折れるまで、使い尽くした。

あれだけ気に入ってたから、

全く同じ100円のシャーペンを買った。

なぜか、2号はお気に入りにはならなかった。

シャーペン1号の使い古した握り心地と詰まった思い出が、

特別だったみたい。

また、お気に入りのペンができたらいいな。

「誰よりも」

誰よりも愛した人がいた。

その幸せな過去が、少しだけ苦い。

「10年後の私から届いた手紙」

18歳だった私へ

あなたが知りたいことが、何なのか知ってる。

でも、その答えは教えられない。

ただ、私は今も生きてるよ。

辛い日も、幸せな日も、たくさんあった。

今どんなに苦しくても、

辛くても、枯れるほど涙流しても、

あなたが生きることを選んでくれてよかったと

思っている私が10年後で待ってるよ。

生きることを、私自身を、

諦めないでくれてありがとう。

戦うことを選び続けたあなたに感謝を…

「バレンタイン」

あの日、受け取ってもらえなかったチョコ。

受け取ってくれなかったと当時は悲しかった。

でも、それは彼の優しさだと今は思う。

早めに気持ちに踏ん切りをつけられたのは、

チョコを受け取ってもらえなかったから。

今でも彼を好きになったことは、素敵な思い出。

「待ってて」

ずっと待っていたかった。

待てるつもりだった。

でも、いくら待っても来ないとわかったから、

待つのはもうやめる。