冬になったら、雪が降って欲しい。
雪が降ったら、かまくらをつくろう。
かまくらをつくったら、雪だるまを増殖させよう。
雪だるまを増殖させたら、家に戻って暖まろう。
暖まったら、アイスを食べよう。
理想は膨らむが、雪が降ってこないので結局最後の行しか出来ていない。
また会いましょう。
人と会って別れる時、私が必ず口にする言葉です。
喧嘩後で友達に言えなかった……言わなかったあの日。
もし私が挨拶をして、1秒でも別れるのを遅らせていたら?
いや、どうだろう。1秒程度じゃ何も変わらない気がする。
いや!当たり所が変わって、致命傷で済んだかもしれない。
とにかく、喧嘩別れは良くないのです。
別れる時くらいは一度水に流して、後々悔いがないようすっきり別れた方がいいですよ。
スリルを求める人のことを、私は理解できない。
例えば……登山。
山を登るのが楽しいというのはまだ理解できなくもないが、遭難や転落といった富士山ほど大きなリスクを背負ってでもすることなのか。
運動が苦手で、常にそういうことを考えてしまう私にとって、登山とは理解できないものだ。
でも山の頂上から眺める絶景には、興味がなくもない。
飛べない翼にも、価値はある。
人間の背中から大きな鳥の翼が生えているとしよう。
それは本人からすれば下ろせない背嚢のようなものかもしれないが、それを傍から見る我々の目を楽しませる。
それがどのような形状であろうと、驚いたり妬んだり恐れたり信仰したり、そういう何かしらの感情を持たせてくれる。
それが負の感情であろうと、何かを思わせてくれるだけで、それにも価値があるはず。
秋の乾いた風に煽られ、ゆらゆらたゆたうススキ。
そんな不安定な彼らにも、花言葉があるらしい。
ひとつは「心が通じる」。
これらはまさに今、私の視界を占領しているススキが風に揺られる様子が由来だという。
私にはただ、風に乗ろうと必死になっているようにしか見えない。
最初にロマンスを見出した人は、私とどれほど価値観が違うのだろうか。