NoName14

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1/14/2024, 3:20:59 PM


幸せは、どこにあるんだろう。

私は私のことを
弱いなんて、決して思っていないのに。

積み重ねた努力は
砂の城のように脆かったのかな。

どうして。

ねぇ、どうして伝わらなかったの。
捧げた時間も、押した背中に
エールを送り続けたことも。

渡したあの日の手紙も。

どうして、私は
いま、こんなに悲しいんだろう。

ずっと、隣にいたのにね。


【お題:どうして】

12/30/2023, 3:47:30 AM


いま、我が家には
一箱のみかんがある。

玄関の隅に置いて、早く食べなきゃ
ダメになっちゃうよなぁ
と、思いつつ。

ふと、箱をのぞくと少し減り
また、のぞくと半分ほどに。

子どもたちが、コタツでみかんを
している。

心配しなくても、大丈夫そうだね。


【お題:みかん】

12/20/2023, 2:38:46 PM


この鐘の音が、幸せの福音なら
良かったのに。


赤くも黒くも見える
ただれた空と
悲鳴と、焼け落ちる何かと。


街を見守る時計塔は無惨に崩れ
鐘は、真っ逆さまに落ちた。


日常のシンボルが奪われ、潰され
初めて、現実を見る。

平和な日時は、あまりにも脆弱で
誰もが皆、明日も同じように
ベルが鳴ると信じて疑わない。

それが、普通だとしたら。
この光景は、夢なのだろうか。

いや違う。
私の街の鐘は、もう鳴らない。


【お題:ベル】

12/15/2023, 2:53:50 PM


どこかで、期待してしまう
私の歪な心の隙間に
雪でも降り積もってしまえば

何かを、望む暇もなく
目も、気持ちも、身体も冷めるだろう。

白く白く、埋まってしまいたい。

それなのに空は、濃い灰色。

…まだ、雪は降らない。



【お題:雪を待つ】

12/13/2023, 1:24:58 AM


言葉と言葉が、ぶつかって
傷つくのは 心と心

だけど、その痛みまでは
お互いに知らない。


言葉は、発した瞬間から
消えてゆく。
心の傷は、その瞬間から
深く深く広がってゆく。


私を覆う、肉という皮の中が
どれだけ ぼろぼろ かなんて。

にこにこしてりゃ
誰も、知らない。

そして、私も、何も知らない。


【お題:心と心】

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