手足を突っ張って
落ちないように、堕ちないように
必死だった。
指先が、ジリジリと焼け
心が鋭いナイフで削げていく
そんな痛みからも
動けなかった。
ただ、痛い。ただ、辛い。
明日も、明後日も。
我慢の限界で、自棄になり
ぽろり と、弱音を吐いた。
何も知らぬ、人は言った。
マイナス発言?良いよ。
俺がそれをきいて
俺がプラスにするから。
その言葉 ひとつで
落ちかけた わたしが一気に
救い上げられた。
落ちかけて谷底しか
見てなかった わたしの目線すら
上昇して 空の広さを教えてくれた。
日の光は、暖かく。
その言葉を、思い出しては
空を見上げる。
【お題:落ちていく】
夫婦
見ざる聞かざる…
そして、言わずに遠ざかる。
背中しか見せない
あなたは、いつ振り返って
居なくなった 私に気付くだろうか。
【お題:夫婦】
今日で、通院し始めてから
1年が経ってしまった。
通い始めれば、直ぐに治ると
思っていた。
薬を飲めば、仕事にだって戻れると
思っていた。
ただ…現状は薬が増え
仕事にも戻れていない。それだけ。
そんなわたしに
どうすればいいと思う?病むわー!とか
あーもー!どうしよー!どう思う?って
何も、伝えていない友人は
自分の悩みを無邪気に
聞いてきたりする事も、時にはあるわけで。
(そんなの こっちが知りたいよ)
と、思いながらも。
他愛ない、悩みに…首をひねったフリをする。
それは、難しい問題だね と。
【お題:どうすればいいの?】
私の宝物は、なんだろう。
生きていくのに必要な
家、仕事、お金、そんな物を
削ぎ落として考えてゆくと。
私の宝物は、守りたい物になり。
奪われたくないもの
に、行きついた。
私は、私より大事な子どもたちが
何よりの宝物だ。
いつか、手を離れるその日まで
どうか大事に守らせて。
いつか、遠くに行く日には
姿が見えなくなるまで見送れたなら
きっと、幸せ。
【お題:宝物】
アロマキャンドルを焚いてとか
火を使うのなんて
料理をする時か、煙草ぐらいの
自分には、ご縁のない代物だが…
焚火なんかを、ボーッと眺める
時間は好きなのだ。
ただ、そこで燃えてるモノ
揺らめく炎。
それだけのモノだからこそ
何か、受け取る必要性もなく。
疲れない。
メッセージ性のある
生活に潜む、細々とした情報は
何気なく聞き流した所で
いつの間にか、疲れてしまう。
人の心や思考は複雑だからこそ
常に、無機質な癒しを求めている
のかもしれないなぁ。
【お題:キャンドル】