私はずっと、進めない事があった。どうにも気が乗らなくて、そんな言い訳をして、逃げていた。ずっとずっと逃げて、逃げ続けて、逃げることがクセになってしまうくらい。そんな私を、引っ張り出してくれた人が居た。寄り添ってくれた、優しい人。今年はその人のおかげて、たとえ少なくても、人には見えなくても、確実な1歩を進んだ、と、思う。一歩進んでは二歩下がったり、ダメなこともいっぱいだったけど、大切な人が出来て、自分なりに進むことができて、いい一年に出来たと思う。2023、1年を振り返って。
変わらないものは無い。その事実は、何よりも恐ろしく、何よりも綺麗だと思う。人も老いる、物も廃れる、土地だってどんどん変わっていく。私自身も、いつ何があって死んでしまうかも分からない。それはとても恐ろしくて、怖い事だ。それでも、不滅というのは絶望だと思う。自分だけ取り残されていくのを、何度も、何度も繰り返すのは。だから、死は救済、とまでは言わないけれど、いつか訪れる死というのは、一部分的に救いなのかもしれない、というくらい。
滅多に雪の降らない私の地元。でも1度だけ、物凄い大雪を見たことがある。朝起きて、窓の外は銀世界で。惚れ惚れする程、綺麗な、美しい雪が降っていた。あの光景は、きっと二度と忘れない。もう一度あの大雪が見れたら…と、冬になると、ずっと、雪を待っている。
飛べない翼なんて要らない、見えない目なんて、動けない四肢だって、働かない頭だって、なにもかも、要らない。大切な物を見逃すような、大切な時に動けないような、大切な時にパニックにるような、そんな、大切な時にろくに機能を果たさないようなものは、要らない。だから、すべて投げ捨てたっていいから、あのこを、助けたかった。あのこといきたかった、ひとりに、しないで、ほしかった。
結局、皆、平和な世界を望むけど。生物が存在する以上そんな事は無理なので、それを実現するのであれば、生命を持つものが何も無い世界が理想郷。