#月夜
夏休みが始まり3日目、アンナは夜の海岸で突っ伏して泣いたていた
新学期が始まった時を考えると毎日辛くなり、眠ることができなかった。
「どうして泣いてるの」
海の中から女の子がこちらに顔を出して聞いてきた
泣いていたアンナは涙を拭い答える
「ごめんなさい、人がいるなんて知らなかったの、私すぐに離れるわ」
「待ってちょうだい、良かったら私とお話ししましょう」
「え?」
海の中の女の子は一度水中を潜り水面から水しぶきとともに飛び上がり
彼女の下半身は琥珀色の鱗と魚類のヒレが見えた鮮やかに映る
見ていた、アンナは驚いて目を丸くした
「ねぇいいでしょ、私とお話ししましょう」
それが月夜の晩の親友
彼女との初めての出会い。
#絆
絆から思い浮かべるものがない、
絆を感じたことが無いからかもしれないけど
なんとなく押し付けがましい言葉にも聞こえる
たくさん絆を感じる人生はきっと幸せものなんだと思う。
#たまには
会社員にも慣れ、これから三連休だった。
自宅に帰ると積みゲーが溜まっていることに気がついた
「たまにはゲーム三昧と洒落込むか」
コーラとポテトチップスを置いてテレビゲームを起動。
選んだのは名作アクションゲームの続編
装備を選んで街を回る、死にゲーだけあって結構な難易度だった
昔はテレビゲームをよくやってた、学校帰りみんなで集まって格闘ゲームをやるのが楽しかった
大人になると他人ゲーム実況やソーシャルゲームで満足して、あまり自分からテレビゲームをしなくなってた。
誰かになりきり没入する
いつの間にか忘れていたけど、やっぱりテレビゲームは面白かった
「名作だったな」
ゲームのエンドロール俺は泣きながら呟いた。
#大好きな君に
数学の授業中、真面目で冷静を装う私だが
今すぐ帰って愛犬のソラを撫で回したい。
男子に呼び出され告白されている私だが、正直今すぐ愛犬のソラに全身にキスしたいだる絡みがしたい。
テニス部の後輩からの相談に乗っている私だが出来れば愛犬のソラの匂いを嗅いでスハスハしたい。
話半分に対応しているのと思われていたら、本当に申し訳ない、しかし私はソラが一日中頭から離れない、好きでたまらないのだ。
早く会いたい、大好きな君に。
#ひなまつり
母さんはひなまつりに憧れていた。
女の子のためにひな壇を飾り女の子を祝う、
しかしうちの家庭は全くひなまつりに縁がない
理由は簡単で、男だらけの三兄弟だからだ
母親は家族で集まってひなまつりをやるのが密かな夢で、この時期は少し寂しそうだった
「今日だけでいいから3人とも女の子になってよ母さんのお願い!」
母さんの無茶振りに俺たちは少し呆れたて笑ってた。