何百年前に出逢ったと言っても
君は信じないだろうけど
酔って言ったわけじゃないよ
勢いでもないよ
遊び呆けてる僕が言うのはなんだけど
君の相手はただ1人僕が良くて
好きって言葉を求めてるの?
そんなに名前を呼ぶのは
意外と単純な僕は勘違いして
月明かりの魔法が解けちゃったら
もう僕に興味に無いの?
澄ました顔した君は出ていく
どんな顔の君も好きだなんて
街中どんなものが似合うか
君と居たらどんなだろうって
女々しいなんて言わないでいて
ただ君のそばに僕が居たいだけ
積もり積もっていくこの恋に
僕の20年が全く役に立たないのはなんでだろう
息が上がって 僕の心も最高潮になるのに
君はなにを考えてるの
これが制裁ならもうちょっとまって
死んだあとにでも揉みくちゃにしていいから
せめて今だけ
赤いTシャツ自己主張 灰色スウェット反社的
尖った服に尖った思想
別に良いじゃんって誰か言う
零れた鉢の土
名前も知らない赤い花
隣でカーテンに透かした洗濯物
風で暴れてる
テレビで流すカザマタカフミ
組み足引っ掛ける棚の取っ手
2分でレンチンサトウのごはん
ラップ敷く1枚皿の上にフライドチキン
100均で揃えたコップがまだ割れない
こんなことならもうちょい真面目に選べば良かった
2人乗りの大学生 仕事終わりの会社員
親子で買い出し 4人組男女
流れてく人
黒い座席に腰掛けて
見上げる駅近タワマン
海側の家 最上階
通り過ぎてく
子供の頃遊んでいたおもちゃ屋 今はもう違う店
憧れてたもの 内から覗けば大したことない
照らされてゆくオレンジ白色に顔が
目まぐるしく伸び縮みする影
周りの騒音も 上がってくスピードも
止めないままで
勉強になったと君は言うけれど
次に生かすチャンスなら来ないよ
自慢げに話した黒い車 次の人にもやるんだろうな
高い木が僕ら見下ろして
いつの間にかガードレールに変わってゆく
四年前から見つけていたって何の照明にもならないんです
知らんネタとかありそうだから大層なこと言えないな
あの頃のあれが
どうだこうだって
今の環境が
どうのこうのって
はたから見たら痛いような思い出話ばかり
改名前の活動名だとか
全然売れない黒歴史とか
語った所で明るい気分にならないし
いつの間にかいつの間にかいつの間にか
大きくなってた
いつの間にか君は大人になってた
楽しそうなのは昔から変わらないね
そういや僕も大人になっていた
春が4回過ぎてゆくうちに
僕の周りも僕自身も君も
変わっていったけど
知らない間に何が起こったか
ミーハーな僕は知る由ないから
今だけを
今だけを
ただ見つめてる
その癖もその顔も
変わりはしない
座席バラバラ彼氏面