2人乗りの大学生 仕事終わりの会社員
親子で買い出し 4人組男女
流れてく人
黒い座席に腰掛けて
見上げる駅近タワマン
海側の家 最上階
通り過ぎてく
子供の頃遊んでいたおもちゃ屋 今はもう違う店
憧れてたもの 内から覗けば大したことない
照らされてゆくオレンジ白色に顔が
目まぐるしく伸び縮みする影
周りの騒音も 上がってくスピードも
止めないままで
勉強になったと君は言うけれど
次に生かすチャンスなら来ないよ
自慢げに話した黒い車 次の人にもやるんだろうな
高い木が僕ら見下ろして
いつの間にかガードレールに変わってゆく
四年前から見つけていたって何の照明にもならないんです
知らんネタとかありそうだから大層なこと言えないな
あの頃のあれが
どうだこうだって
今の環境が
どうのこうのって
はたから見たら痛いような思い出話ばかり
改名前の活動名だとか
全然売れない黒歴史とか
語った所で明るい気分にならないし
いつの間にかいつの間にかいつの間にか
大きくなってた
いつの間にか君は大人になってた
楽しそうなのは昔から変わらないね
そういや僕も大人になっていた
春が4回過ぎてゆくうちに
僕の周りも僕自身も君も
変わっていったけど
知らない間に何が起こったか
ミーハーな僕は知る由ないから
今だけを
今だけを
ただ見つめてる
その癖もその顔も
変わりはしない
座席バラバラ彼氏面
肌寒い朝 騒がしい昼
思い出した
記憶を消したらまた会えるかな
あの頃とは違うのに
あの頃となにも変わらない気がする
懐かしいと思ったけど
新鮮だとも思った
全部知っているのに
まだなにも知らないふりをした
記憶を消したら会えるかな
雨あがりの空
雪の降った朝
変わらずここにあるもの
君が頑張っているから
僕もそれなりに頑張ってみたよ
君の姿が大きすぎるから
僕はその後ろに隠れたいよ
いつの間にって感じはしないから
そもそも君は良い奴 だから
なおさらおかしな話だよな
君と僕の友情
先輩が言っていた
友情は消費期限があるって
まさかって言って疑わなかったけど
もしかしたらなんて思う今日です
気軽に電話する仲じゃないけど
しようとしても怖くなる今で
来月の予定を聞きたいけど
忙しそうで聞けないな
隣に立ちたいわけじゃないんだ
嘘をつきたいわけでもないんだ
ただ君の前だけでは
良く思われる僕でいたいだけ
涙は出ないし弱音も吐かない
そもそもそんなこと考えなかったのに
食事中に動く箸と口と
初めて曖昧な頭の中
自然に繋がってあるもので
わざわざ確かめもしないもの
気遣いも必要ないよねって
ああそうだよね
寂しいって言葉よりも
お似合いって言葉が似合うかな
桜の咲いた日に君は
またねって声をかけた
つくづく関心してしまうよ
人が良い君のこと
春過ぎて夏がやってきて
暑いからと先延ばし
たまに見かけるけれど
楽しそうでなによりです
秋肌寒い季節に 思い出す君の姿
冬になったら会えるかな
寂しいって思わなくなったときは
僕から連絡をしよう
君1人につきひとりなんて
そんなもんじゃないことは
分かってる
でも大部分を
誰に使うのか誰のために充てるのか
わかっているから なにもしないよ
流されて 君を見て
よかったなにも思わないじゃないかって
ほっと胸を撫で下ろすのに
会えない分溜まるこの気持ちは
いったいなんなんだろう
もし君が もし僕の
なんてくだらない妄想したこともう忘れて
なんだ、
簡単じゃないか
君に会いたい
行かないで