6/6/2023, 3:15:19 PM
『最悪』
際限なく拡大しては
底なしに深く沈んでゆく
呑み込まれるのは
世界か
お前か
或いは――
眠りながら目覚める胎児よ
果てしない有限の悪夢を嗤え
6/1/2023, 4:13:18 PM
『梅雨』
またいつか
笑ってくれたら
それでいいから
今はただ
泣いて泣いて
眠りにつこう
5/26/2023, 5:34:46 AM
『いつまでも降り止まない、雨』
ひとつっきりの傘の下
撥ねる
撥ねる
雫が撥ねる
ピンぼけの世界
心象風景
どうしたって進めない
あなたが
手を引いていてくれなくちゃ
5/13/2023, 6:29:52 AM
『子供のままで』
永遠を願った神様がいました。
見目みすぼらしい社の奥
隠れるように身を縮める
独りぼっちの神様でした。
小さなあの子を護りたくて
夜な夜な罪を重ねては
壊れてゆく音に怯えていました。
ずっとずっと一緒だと
冷たい体を抱き締めて
融けて混ざり合う夢を見ました。
見目みすぼらしい社の奥
永遠を願った神様は
大切なものと一つになった
独りぼっちの神様でした。
幼い願いは呪縛へと形を変え
歪な幸福を小さな兄妹に与えたのでした。
5/7/2023, 2:37:59 AM
『明日世界がなくなるとしたら、何を願おう。』
君だけがボクのすべて
君だけがボクの世界なのだから
「どうか、一緒に連れていって」
他に何を望むだろう。