Saco

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4/21/2024, 12:40:37 AM

何もいらない

ふぅ~お腹いっぱい もう食べられないや
何だかお腹いっぱいになったら眠く
なって来た。

欠伸が一つ無意識に出る。
しばらくはもう何もいらない
とりあえず一眠りして
胃の中が消化されて
リセットされるまでは....。

4/20/2024, 5:20:34 AM

もしも未来を見れるなら

もしもあの時の状況が事前に分かっていたら 僕は君の腕を引っ張って君を僕の方へ
引き寄せて抱きしめていたら
君は今僕の隣で笑っていただろうか.....

君が道路に叩き付けられたあの瞬間に
呆然と立ち尽くす事しか出来なかった
自分を許せるだろうか....

でもそんな事自分の気持ちを楽にさせる
言い訳にしかならない....

君はもう居ないそれだけがどうしようも無い僕への事実で罪なのだから

未来なんて見えたってその先に
君が居ないのであれば僕にとって
死んだ事になるのと変わりは無いのだから

嗚呼 ごめん ごめんせめて君の次生まれて来る世界が君にとって幸せな未来を
築ける世界でありますように....

それだけが君に罪を犯した
僕のささやかな願いだ....。

4/18/2024, 11:00:12 AM

無色の世界

「ねぇ知ってるかい? 遠い遠い未来には
僕達はカラーなんだよ!!」

「カラー?カラーとは何だい?」

「色の事さ!!僕達お馴染みの白黒
だけじゃ無い 赤 青 黄色 緑
橙 水色 朱色 桃色 紫 茶色
黄土色 金 銀等々 エトセトラさ」

「そんなに名前があるのかい?」

「驚いて目を丸くするのはまだ早い
君のそのトレードマークのジャッケトにも
僕のお気に入りである
この煙草のパッケージのデザインにも
色が付くだけで愛着が湧くってもんさ!!」

「嗚呼 早く僕達の世界に色が付かない
かなあ....」

数年後 時代は白黒テレビから
カラーテレビに変わり僕達の世界は
色づき始めたのだった....。

4/17/2024, 10:29:10 AM

桜散る

はらはらと桜の花弁が舞い落ちる
一片の花びらが盃の酒の湖面に落ちる
桜の儚さを見ながら盃の酒を 
くいっと呷った。

4/17/2024, 6:13:59 AM

夢見る心

夢見る心なんてこの年で持ち合わせてなんて居ないけれど
唐突に孫がトテトテと私の所に寄って来て
「おじいちゃん僕大きくなったら
ライオンになる!!」と堂々と胸を張って
言うので私は思わず聞いてしまった。

「どうしてライオンになりたいんだい?」

「王様で強くて皆を守って格好いいから
鬣も格好いい!!」孫が嬉しそうに
画用紙を広げライオンの絵を
私に掲げる。

鬣(たてがみ)と言う事は恐らくオスの
ライオンになりたいのだろう
でも実際に狩りをして家族を守っているのは鬣が無いメスのライオンなんだがと思ったがそんな些細な事は孫には関係無い
わざわざ指摘する事でも無い

孫はその鬣のライオンの格好良さに憧れ
そして自分もなりたいと自信を持って
言っているのだから

そんな孫の夢見る心にわざわざ偏屈な
ジジィが水を差す事は無い

「じゃあライオンの様に強くなる為に
いっぱい食べて大きくなろう!」
そう言ってやると孫は嬉しそうに
「うん!!」と大きく頷いた。

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