「晴れのちところにより雨が降るでしょう。」私の心にはずっと雨が降ってるけどね。なんて思いながら憂鬱な朝を迎える。一口かじって残した食パンと手をつけていない目玉焼き。「もうちょっと食べていきなさい。」と母に言われるが、「食欲無いからいらない。」と冷たく返す。「いってきます。」と暗い顔で暗い声で挨拶をしてから家を出る。いつになったら私のことを見てくれるの?はあ。君の事ばっかりが授業中でも頭の中でぐるぐるしてる。あっという間に学校が終わり帰ろうとする。「あ、雨だ。」今更雨が降ってきた。「タイミング悪いね笑。」無邪気な笑顔で話しかけてきた。あ、話しかけてくれた。「そうだね。傘持ってないから最悪だな笑。」別に君の傘を貸りたいとか、一緒に傘の中に入りたいなんて思ってないよ。そんな贅沢は言わない。君の笑顔を見れればそれでいい。話せたらラッキー。そのくらいの方が楽だから。期待したら辛くなるから。「僕の傘貸そうか?あー、でも、貸したら僕の分無くなっちゃうか。帰り道同じ?だったら君が嫌じゃないなら一緒に帰ろう。」
やっと私に運が回ってきた。幸せ。こういう事をきっと幸せというのだ。「いいの?じゃあお言葉に甘えて。ありがとう嬉しい。」こんな短い言葉に収められるほどじゃないけど私の気持ちを伝えた。心に雨が降っていたけれど、晴れた。天気は晴れじゃなくて雨だけど、雨だからいい。だって君と帰ることが出来るから。ずっと雨が降っていればいいのに。
私にとって特別な存在。
君にとっても私が特別な存在であると良いな。
「勘違いだったってことか、笑。勝手に貴方も好きだと思ってた笑。なんかごめんね。私バカみたいだよね笑。じゃあね。」ほんとバカみたい。てか、本当にバカだしね。何だよ。もう時間返してよ笑。まあ別に好きでも好きじゃなくてもどうでも良かったもんね。うん、大丈夫だよ!大丈夫。じゃないね笑。夕暮れの中、泣いた。
家に帰って目を腫らして眠りについた。
いつも胸が高鳴る。君が近くを通るだけで。君の姿を見れるだけでも元気が出るし、話せたら神様のおかげだと思える。私の人生に彩りをくれる。私のものになって欲しい。
「大丈夫だよ、私の事は大丈夫。泣いたりしないから。」そう言って彼の背中を押した。元カノが忘れられないんだってさ。ちょうど良かった。私も元カレと会おうと思ってたから。うん、大丈夫。大丈夫。泣かないよ。なんて強がって、声を殺して涙した。