お題「香水」
正直苦手
普段あまり嗅ぐことがない分
出会ってしまうと
慣れない香りは強く感じてしまう
シャンプーのあのほのかな香り
あれくらいが安心する
お題「突然の君の訪問。」
事前に連絡が当たり前で
こんな突然の訪問はめっきりない
相手を驚かそうとか
喜ばせようなんてのはもう面倒
そんな事を思ってくれる相手もなし
たとえ切羽詰まった事情ならば
やはりひとこと連絡は欲しい
ひとの生活の中に足を踏み入れるならば
こちらにもひと呼吸の時間は欲しい
ねぇ君、聞いてる?
笑ってないでさぁ
お題「雨に佇む」
数年前にネット上のパズル系ゲームにはまってた
パソコンを開けばかなり時間を費やした
そのうちの絵合わせ的なものの素材のひとつに
いつも心を捉える写真があった
モノクロで女性が傘もささずに雨の中立っていた
その写真が出てくるたびにまじまじと見てしまう
時間制限いっぱい使って
ゲームオーバーになるまでただ見ていた
もうそのゲームはなくなってしまい
その写真にお目にかかることはなくなった
ハッキリとした記憶もだいぶ薄まり
どこに何に魅力を感じていたのかわからない
時々ふと思い出し検索して探したりするけれど
やっぱりお目にかかることは未だにない
薄らいでいく記憶の中の写真
いつか見つけ出せるだろうか
お題「私の日記帳」
意気込んで買っても
一年継続出来た試しがない
手元に数冊あるけども
どれもこれも後半は綺麗なまま
理由はだいたい眠気に負けるから
ひとことふたことでもいい
そう思うのだけれど
眠いとページを開く動作が重くなる
要は「面倒」になるということ
書くことは嫌いじゃない
家計簿も手書きで毎年続いてる
なのに自分のことを書くというのは
面倒が束になってやって来る
なのに買ってしまうのは
まっさらなページに何を書こうと
あれこれ思案しながら
ワクワクするあの瞬間が多分好きなんだ
と、思う
お題「夜の海」
夏休み
家族旅行
海水浴
毎年定番の過ごし方
遊び疲れ、火照った全身
眠いのに眠れない
静かな部屋に波の音が
耳の奥に滑り込む
こっそり起き出し
カーテンの隙間から外を見る
真っ暗だった
月も星もなく
ただただ真っ暗な視界
空と海の境もわからず
波の音、潮の匂いで海があるとわかる
とてもとても怖かった
昼間あんなに楽しかった場所なのに
たまたま雲が掛かっていただけなのに
まったく別の世界を見ているようだった
それから夜の海は特別で
大人になってもあの暗闇にのまれそうで
ちょっと怖い
ずっと残っているトラウマ