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6/21/2023, 3:43:02 PM

お題「好きな色」



昔から心惹かれる色があった
理由なんて何もないのに
自ら選ぶ色はその色ばかり
今もそう、嗜好は変わらない
ただ好きな色と合う色は
必ず合致するわけじゃない
勧められる色
似合うと言われる色は
意に反するものばかり
決して報われない片想いのように
どんなに好きだと求めても
私には誂えてもらえない遠い色

6/20/2023, 1:23:38 PM

お題「あなたがいたから」



どうにかここまで来ました
迷いもたくさんありました
この先もたくさん迷うのでしょう
それでも
あなたという存在をコンパスにして
また進みたいと思います
この世に生を受け
この世とお別れするまで
あなたがいたから
私はここにいられるのですから

6/15/2023, 8:07:58 AM

お題「あいまいな空」



どこまでも続く薄墨色の雲
本来の青色はことごとく塗り潰され
あたかもそれが空だと言うように広がっている
色をなくした空には
同じように色をなくした地上があり
空と地の境界線が滲んでぼやけ
梅雨時にはこんな不思議な風景を作り出す

6/14/2023, 3:51:23 AM

お題「あじさい」



子供らが遊ぶ広場の一画に
その花が両側に植えてある小道がある
ほんの数十歩の道のりだが
日ごとつ色づく姿に
大人は足を止め梅雨らしさを鑑賞している
低木とはいえ、ちょうど子供が隠れられる高さ故
かくれんぼの恰好の場所のようで
花と花をかき分け踏み入る姿を何度も見る
無惨に散らされた、または落とされたその花に
子供の元気さとの対比に哀れさを感じる
せめて道端に落ちているかたまりを
土の上に戻してやるぐらいしか出来ない自分も
また哀れな大人だと自嘲する

6/12/2023, 1:52:27 PM

お題「好き嫌い」



花びらを一枚ずつ抜いて
スキ、キライ、スキ、キライ
よくある簡易な恋占い
花にとってはたまったものではないけれど
一度や二度した覚えがある

花の種類によって違いはあるが
どうも花びらの枚数は奇数が多いらしい
ならば必然的に
「スキ」から始めれば「スキ」で終われる
とても都合のいいものになる

花びらを一枚ずつ抜いて
スキ、キライ、スキ、キライ、スキ!
純粋に喜べた昔の自分に耳打ちしたい
とても意地悪な感情
「それってね・・・」

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