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10/16/2022, 5:02:05 AM

ジクリと痛む体を抱えながら歩く。

夜の遊歩道。
ここには誰もいない。
幼い頃に自殺事故が多発した遊歩道では夜中になると
自殺した人の怨念が徘徊するという。
俺は好奇心から夜の丑三つ時その遊歩道へ向かった。
歩いてる人はおらず時折車が2・3台通るくらいだった。
携帯の充電は満タン。
非常時のために小型のサバイバルナイフを持ってきた。
街灯が少ないこの道は薄暗かった。
「お兄さん」
ふと、後ろからお婆さんの声がした。
振り返ると人は居らず背筋が凍るような感覚。
誰もいないのに、誰が俺の事を…
考えるだけで恐ろしかった

はぁ、はぁっと息を荒らげながら走って遊歩道に向かう。
「ねぇ、お兄ちゃん」
はっと振り返ると小さな女の子が熊の人形を抱えてたっていた。だが顔はよく見えない、遊歩道には電気がほとんどついてないため、すごく暗い。
「お兄ちゃん、何しに来たの」
この声に俺はゾッとした。
"2人目"…な、なんで2人目…いつの間に
「ねぇねぇ」
「何してんの」
遊歩道の上にはいつの間にかたくさんの子供たちがいた。視線は俺の事ばかり見ている。
足にしがみつくもの、被さってくるもの、服を引っ張ってくるもの、ついには包丁を持った血まみれのものまでいた。
ひっ…
喉から息を引く音が聞こえる。
その少年はこちらにゆっくりゆっくりと歩いてくる。
「ねぇ…お兄ちゃん。僕らにその体…ちょうだい」
そう言って子供たちは俺に襲いかかってきた。

はっと目覚めると俺はベットの上で汗まみれになっていた。
季節は秋の下旬
ここまで汗でびっちょりになるような事はほとんどない季節。きっとあの夢で冷や汗をかいたんだろう
いつも通りに会社に向かう。その途中たくさんの人が心配そうにこちらを見ている。話しかけてくる人もいた。
「大丈夫ですか?」と
なんでだろ、別に大丈夫なんだけど何を心配してるんだ?
自分の体をよく見ると、昨日の夜少年が持っていた《それ》が俺の腹に刺さっていた。
気づくと酷く痛む
叫びたいのに叫べないだから俺は