僕は君に会うために生まれてきたんだ
でも世界は不条理だ
僕たちを何とかして離れさせようとする
君に会いたい
僕の世界は君だけでいい
他に何も要らない
君を傷つけるものも悲しませるものも何もない
ありきたりだけど世界が君の敵でも
僕だけは君の味方でいる
ずっと愛してる
そんなことを書きながら僕は思った
愛する君はもういないのに
君に手紙を書いても伝わらないのに
君に会いたくて会いたくてたまらない気持ちを
手紙に書いて誤魔化す
なんて臆病者なんだ
あの時伝えれば良かったのに
そしたら何かが変わってたかもしれないのに
でも僕は変われない
これからもきっと
「「強くなりたい」」
固く閉ざされた日記に書いてある過去からの悲痛な叫び
「大人になっても変わらない。」
そんな独り言が宙を舞う。
世界の中で私だけひとりぼっち。
友達も家族も両親でさえ信用できない。
あの頃と何も変わらない。
諦めてしまえば楽なのに
それでも人を信じてみたい
まるで矛盾してる。
信じては裏切られ
どうするのが正解か今でもわからない
でも
「大丈夫」
過去の私に会えたなら私が守るよ
あなたを傷つける世界から
【閉ざされた日記】
「こんな古くさい手編みのセーターなんて要らない」
またあの日の夢を見ていたことに気付いた
もう5,6年も前の話だ
けど、私はあの時のお母さんの悲しそうな顔が忘れられない
あれが最期だなんて思わなかった
あの時はお母さんの愛情が分からなかったんだ
手編みのセーターがいい
だから
鏡の中の自分はいつだって綺麗だった。
だから私は鏡に聞くの。
「鏡よ鏡、世界で一番美しいのはだあれ」
鏡はいつだって私のほしい言葉をくれたわ。
一番幸せな時間だった。
いつからだろう…
そんな些細な幸せが壊れたのは。
自分の子供を殺したい程憎むようになったのは。
私は殺されて当然だったわ。
あなたにあんな酷いことをしたんだもの。
死ぬ間際、鏡に映った醜い老婆を見て綺麗だった私はもういないのだと知ったわ。
でももうあなたを憎んでなんかいないの。
だって見た目の美しさだけじゃなく心の美しさまで失くした私は私じゃないから。
私はそんな簡単なことすら自分では気付けなかったのよ。
だから、
「ありがとう」
鏡の中の自分
いつまでも捨てられないもの。
それは何があるだろうか。
生まれてはじめて買ってもらったもの
好きな人からのプレゼント
青春時代の思い出
一生消えない友情
親から受けた愛情
すぐに捨てられそうで壊れそうなものだったとしても
大人になるまで手の中、心の中にあったものが本当に
大切なものなんじゃないかな。