sudachi

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9/6/2023, 5:40:17 PM

時告鳥がその名の通り朝の空気をスパンと切り分ける。

眠れぬ夜は眠れる朝に変わり、僕はやっと目を閉じた。


▷時を告げる

9/5/2023, 3:44:49 PM

手のひらに乗っけた貝殻をひとつひとつ木のフレームに貼り付けていく。
夏の思い出を閉じ込めた写真立て。
君は笑っていて僕は眩しそうに目を細めている。

眩しい夏はもう戻ってこない。
だからあの時拾った貝殻で飾り付けよう。

秋が来ても寂しくないように。
冬が来ても涙が出ないように。
春が来ても生きていられるように。


▷貝殻

8/1/2023, 11:21:38 PM

明日、もし晴れたら君と海に行こう。
山でもいいな。川でもいい。動物園でもいいし公園でボートに乗るってのもいいかもしれない。

なんでもいい。青空の下で笑っている君を見られたら。
少し猫背の背中と並んで歩けたらそれでいいんだ。

白い肌も少しは焼けるかもね。
手を繋いだら私がどこへでも連れてってあげる。


▷明日、もし晴れたら

6/28/2023, 2:18:49 AM

波の音に耳を澄ます。
ザザンザザンと心地よい音に混じっているのは微かなメロディ。
それに合わせてラララと歌った。

この音色は海の向こうから送られたラブレターか。
天からの慈しみか。
それとも、ここではないどこか異国からの嘆きかもしれない。

僕はここで歌うことしかできない。
誰かの幸せを願って。
安らかな眠りを祈って。

ここで静かにラララと歌う。


▷ここではないどこか

6/24/2023, 12:27:30 PM

1年後、多分また梅雨はやってきて、僕は蒸し暑い夜を過ごしている。
君は「眠れないね」と言いながら隣でごろごろと寝返りを打つ。

雨の音を聴いてため息をつくような、そんな馬鹿みたいに単純な時間を過ごしていたらいい。

1年後、ふたりで答え合わせしよう。


▷1年後

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