東南アジアの某国で
チャーターしたワゴン車から
ある程度の顔をした方々が
談笑しながら降りてくる
それぞれ欲望を感じる
10人ほどかな、その、集団。
動物園を見るかのように
日本語だけを話して
屋台の間を抜けて
同じ建物に列をなして入っていくんだ
人には言えず言わずに
自国で沈黙の電車内で押しつぶされる自分にも
秘密
地獄を引き連れて
また天国に行く日を待ちわびてる
彼らの相手をした彼女の
ヤマハビーノの後ろに乗り
着いた彼女の家
ベランダのタライに
お皿が水につけてある
血を拭いたボロ布
木棚からはみ出た長いネジ
開いたままのハサミ
持ち手に血がついている
#Secret Love
ページをめくるのは自由だ。
書かれた文章は著者のものだ。
それを読むのは私の脳だ。
選ばれた言葉は作者のものだ。
目に映るのは日本語だ。
頭に浮かぶのは創作者の世界を抜けた私の世界だ。
土を掘った穴ぐらから、突き抜ける青空へダイブ!
全ては私の指しだい。
進むも戻るもやめるも。
これが自由でなくて、なんですか?
だから私は読書は紙派。
#ページをめくる
何本竹を割ってもギャルが出てきません。
川をどんぶらこ流れる桃も来ませんでした。
おむすびを落としたら潰れ、働きアリがたかりました。嫌な奴らです。
満月はウサギのことより、女の体について考えます。
竜宮城というソープランドがありそうですね。
何も忘れてないはずです。
#夏の忘れ物を探しに
誰が決めた?
私の時計の針なら
とっくに地面を突き破って
今頃大西洋の夜の海
ぷかぷかうかんでバカンス中だろう。
君の時計はそうなのか?
8月31日の午後5時だと
私の世界にそんなものは
ない
#8月31日、午後5時
脚が四つ
手が四つ
頭は二つ
心臓が二つ
ばらばらを感じる
足りない人もいるらしい
会ったことなく
ばらばらを感じる
鋸歯
あり
なし
落葉
常緑
ばらばらを感じる
君は誰?
#ふたり