鏡に映る像やら画素の集合として目にするばかりで、肉眼で認識出来ない自分のことがいちばん分からないに決まってるじゃない。

人間は一番はじめに失う五感の記憶は聴覚らしい。すなわち人を忘れてしまう時にはまず声から、ということだ。

一方でまた、最期を迎えるときに際まで残る感覚は聴覚らしい。五感を通じて他者との繋がりを求めているのだろうと私は考える。

忘れることがないよう一時も離れず、人生の幕を下ろすその瞬間に私の鼓膜を震わすのは君の声であってほしい。

義理義理ありがとう

ホトケノザの間に割って入るハゼラン、数分おきに変わる空のグラデーション、住宅街を駆け回る野良猫、制服に身を包み手を繋いで歩く2人の男女、遠くから響くボールの跳ねる音、数メートル先をせわしく跳ね歩く名前も知らない小さな鳥とか。
小さな液晶なんかに視覚を奪われずに、95％の外の世界の美しさに気付いて欲しいな。

潰れるほどの愛を注いでも全て飲み干してくれて、息の根を止めるくらいに愛で殴ってくれるような人と、心中している(はず)