すれ違う瞳
あっ、
君と目があった。
でも、すぐにそらしてしまう。
ここ最近君とすごく目が合う。
なんか照れ臭い。
なんて嘘。
君が見ていたのは私じゃなかったみたい。
君の目線の先には友達がいた。
君が好きなのはきっとその子。
今まで勘違いしていた。
すごい恥ずかしい…けど、
君と目が合っていた日もあったかもしれない。
って今日も変な妄想。
あっ、
いや、きっと今のもすれ違っているだけなのかもね。
「こっちに恋」「愛に来て」
恋って言うから
愛に来た
遠くの声
私の学校にはテニスコートが6面ある。
横に並んでるから端から端まで遠い。
部長が1コートで練習していて、私は4コートで練習している。
風とか強い日は部長の指示は聞こえない。
みんなが返事をしているのを聞いて私たちも返事をする。
5コートでやっている男子たちは聞こえねぇとぼやいていた。
遠くの声。
たいした距離じゃないかも知れないけど、聞こえないもんだなぁ。
先生の声でさえ怪しいのに。
来年から私たちがやる番。
後輩に迷惑かけないようにしないとなぁ。
たださえ声を出すのが苦手なのに。
大きな声出せてないのに。
遠くまで聞こえるように声を出さないと。
風景
お花見、海、紅葉狩り、雪。
この一年間で君とは、いろんな風景を見てきた。
君と見た風景はなぜかいつもよりも綺麗に感じた。
来年も新しい風景が見れると良いな。
君と僕
君とは幼稚園の頃から高校まで同じ。
ずっと仲良くて、帰りが同じになるとよく2人で帰る。
君の前では素でいられる気がする。
でも、一つ気になることがあって、
君と僕の関係は何?
友達…?
恋人ではないのは分かってる。
あれかも、よく言うやつ。
友達以上恋人未満…。
親友…とはまた違う気がする。
あまりにも仲が良いから周りからは付き合っていると勘違いされることもある。
その時君は、
そんなわけないじゃん!
って笑いながら言うよね。
うん、知ってる。
君が僕のことを男として見てないことを。
ただの幼馴染みとして接していることを。
だって、何回も恋愛相談してきたから。
それでも、いつか僕に気が向いてくれるかもしれない。
振り向いてくれるかもしれない。
なんて淡い期待を抱きながら、君と一緒にいるんだ。
ねぇ、友達以上恋人未満は嫌だな。
恋人未満を抜け出したい。
君と僕の関係が恋人になれれば良いのに。