もうすぐ、住宅ローンが全て完済する
振り返れば30年…
がむしゃらに働き、子育てをし借金を
返し続けた30年だった…
目を閉じれば、やっと念願のマイホームを
手に入れ、親子4人「太陽の下」で希望に
満ち溢れ「頑張ろう!」そうやって
意気揚々と未来に向かって歩み始めた日が
昨日の事のようだ…
正直…しんどかった…
金利は容赦なくくっつき金額は膨れ上がる
私みたいな庶民に出来る事は
ひたすらに、コツコツやるしかない
それから…あまり深く考え過ぎない事
「払えなくなったら売り飛ばそう!」
これは、夫婦でよく言ってた会話だ
桁違いの買い物をした時は、これくらい
開き直らないと潰される…
年が明けたら、彼(主人)と2人で30年の
労をねぎらい祝勝会でもしようか…
「私たち本当によくやったよね…」
…と、自分たちを褒めてあげたい。
今はニットなんて古い時代の
化石のような物だ…
けれど、私が青春を謳歌していた
そんな時代は、女たる者、編み物の
1つくらい出来ないでどうする
……そんな感じだった
だから、私も例外に漏れずちゃんと
セーターを編める大人になった
マフラーから練習して、帽子、手袋
そして、好きな人が出来たら彼に
手編みのセーターをプレゼントする
手作り効果ってのは、なかなか良い
出来る女を演出出来るww
自分が着る、カーディガンやベスト
セーターも沢山編んだ
後少し…後一目と夜中まで編んだ日が
今は懐かしい
さてと、今は……気候も変わりニットも
必要なくなった
フリースで十分だ、軽くて温かい
せっかく必死に身につけた私の編み物技は
この先一生必要とされず
無用の産物となるのであろうか…
運命的な出会いをし…
大恋愛の末に結婚し…
可愛い娘たちにも恵まれ…
人生の終演がきたら
私は、必ずこう言おうと決めていた
「私には、過ぎた人だった」
「彼に出会った事は年末ジャンボと
サマージャンボに当選したに等しい」
それくらい愛していた…
なのに……10歳も下の男に言い寄られた
忘れていた「女」が目を覚まさした
落ちていく…そんなに時間は掛からなかった…バカな女だ
救いようのないひどい女だ…
私は、絶対に間違いなど犯さない
至極真っ当な人間なのだ…
はっ……ホントに浅はかだね
10も若い男が本気でやって来ると思う
遊ばれてんだよ…
若い頃、ちょっとチヤホヤされた女は
たちが悪い
自分でコントロールも出来ない奴が
危ない恋に首を突っ込むもんじゃないよ
自問自答しながら、私はまた正気を
取り戻し、慣れた台所でせっせと
愛する家族の為に腕をふるった…
…………やっぱり恋愛小説は無理だ(笑)
夫婦=男女
そんな時代が足元から
壊されようとしている
多様性だか何だか…
男男·女女…
必ずしも異性同士だけが
恋に落ちるなんて事はない
そこは理解出来る…
沢山の生物の中には
両性をもった者や
途中から変異する生物だっている
結果…何でもありか…
いや…やっぱり何だか腑に落ちない
世界中が止めている
LGBTQ…とやらも密談で押し付けられ
今度は、選択的夫婦別姓だとか…
生物としての同性愛は「愛」なのだから
貫けば良いが、一般的な多くの人達を
巻き込まず「愛」を貫けないのだろうか
誰も反対も非難もしない寛容で
良い時代なのに…何故に…
高校生だった頃…
ずっと片思いだった大好きな人がいた
身長も高く、ハンサムで、特に授業の
ノートの几帳面な書き方は、ヤンチャな
彼からはかけ離れていて、そのギャップ
さえも魅力的だった…
しかし、遠くから眺める事…2年
もう少しで卒業する前のバレンタインに
意を決してチョコを渡す事にした
何もしないより、行動を起こして
あっさりフラれた方が諦めがつく…
バレンタインの日…
私達の家は真逆だったから、私は自宅とは
反対方向の電車に乗って、ほとんどストーカー状態で後をつけたww
一駅、一駅…段々と下車する駅が近づく
「どうすればいいの…」
心臓が口から飛び出しそうだ…
一緒に来てくれた親友は、「行け!」と
迫ってくる…
「次は…〇〇駅、お降りの方は…」
ウソ!行っちゃう…
無情にも、私はカバンからチョコさえ出せずに、彼の後ろ姿を見送った…
その時、ショック過ぎる私の前に現れたのは、顔馴染みの男友達…
ヤケになった私は冷静さを失い…
「これ、あげるよ」と男友達に差し出して
しまった…
翌日から、男友達は当たり前だが私に
馴れ馴れしく近づいて来た…
そりゃそうだ…バレンタインだもの
「どうすれいいの…」
今更、「あれはですね…」とも言えず
その先の関係はと言うと…
結果、しばらく付き合う事になった
その上、大好きな彼と男友達は友人と
いうオチまでついて……自業自得である