家族間で「はなればなれ」になる
…と言えば結婚を除けば、次は
子供たちの独り立ちだろうか…
2人の娘たちは、社会人になったと
同時に家を出た…いや…出した。
次女は、2人目と言う事もあり
お互いにあっさりしたもんで…
しかし、長女の時は初めての子を
手放す…だから気持ちが違った。
私自身は、母にハッパを掛けられて
家を出たから「戻る場所はない」と
最後の言葉が頭から離れなかった
美容師として一人前になるまでは
絶対に辞めるな…って事だ。
でっ…実は、娘も同職を選んだ
だから、私は決めていた…
「私も母と同じ厳しい言葉で送り出そう」
しかし……今、目の前から居なくなる
娘を目の当たりにすると…
「あなたね……頑張りなさいよ」
そう言うのが精一杯だった…
感情が込み上げてきて声も震えた
娘を見送った後、私はつくづく
実母の偉大さを感じた
「きっと、寂しいし辛かっただろう」
なのに、顔色ひとつ変えず
厳しい口調で、私(娘)を送り出した
母を、今更ながら本当に尊敬する
子猫…
人生初の子猫は10歳の時
兄がいきなり連れ帰って来た
ウサギみたいに短いしっぽ…
メス猫の子猫に「タマ」と
当時ではありふれた名前を付けた
ちなみに、子犬なら「ポチ」だww
余談だか、近所の犬·猫の最近の
名前は、しずく·そら·くるみ·えいと
……人の名前も変わったが
ぺットの名前も様変わりした
我が家は、アニメの主人公の
名前をもらったから誰しも
「あ〜!あのキャラね」と
すぐに覚えてもらえる…
一昔前は、道路を子猫や子犬が
歩いていたなんて日常だった
けれど、今やぺットショップの
中でしかお目にかかれない
野良猫や野良犬が一匹も居ない
今の状況は人が作った訳だが
果たして、動物たちの本心は
いかばかりなんだろうか?
夕方…
双子の1人と一緒に愛犬の散歩に出た
時刻は、17時を指そうとしていた
日没は近い、何とか道が見える間に
さっさと1人でと考えていたが…
「ぼくも行く!」と…
後ろから元気な声が聞こえた
「じゃ、一緒に行く」
愛犬は、いきなりの乱入にちょっと
ソワソワしながら、私たち2人と
一匹は家をでた…
いつも定番の散歩コース約15分
歩数にして2000歩足らずだ
東→北→西→……夕焼けが綺麗だなぁ
「すごいね…見てみなよ、綺麗だね」
2人で立ち止まり西の空を仰いでいると
小3の彼が「ぼく、この感じ大好き
秋は良いなぁ〜」なんて…
いつの間にやら大きくなって、洒落た
会話が出来るようになったもんだ…
「さあ!早く帰らないと真っ暗になるよ」
秋風を感じながら一目散に自宅を
目指し急ぎ足でまた歩き出した。
美容師という職業柄と
長くこの道を極めたという事から、
それはそれは沢山の方と出会っては
別れを、繰り返してきた
若い頃は、お客様と親しくなると
相手に情が移りすぎて、ホントに
家族や友人のように思ってしまって
結局、数十年たったとしても縁が
切れれば、プッツリと来なくなり…
情が移れば移るほど忘れるまで
時間が掛かりホントに辛かった
けれど、私はたかだが美容師…
偶然巡り会って必要な時期にたまたま
技術を提供していた存在でしかない
お客様の心変わりなど日常茶飯事…
自虐的に言うなら、使い捨てな存在だ
そんな風に考えれば身も蓋も無いが…
苦しみ悩んだからこそ、今は違う…
必然に出会って、長い時間を一緒に
過ごしてきた事は奇跡的だし、
去ったとしてもお互いの学びは
完了したと思っている
だから、心から「ありがとう」が言える
もう、生涯会う事はないかもしれない
けれど、決してゼロではない。
「また、会いましょう」
そうやって、感謝をもってスッキリと
次に進む事が出来る
出会った人たちとの思い出は消えない
私の一生の財産になっている
飛べない翼を、人に例えるなら
あとちょっと、今だ!
…って時に躊躇して踏み出せない
そんな人かも知れないね…
人生には、何度も分かれ道があって
チャンスも必ず巡ってくる
その瞬間を掴めるか掴めないか
あの時、思い切って良かった!
そんな風に思える事が、1つでも
多い人生になるといいな…
皆、見えない翼を付けて
毎日、一生懸命に頑張ってる
羽を広げ「今だ!」と感じたら
自分を信じて飛ぼうよ