相思相愛だった…
「大好きだ…」と言って
抱きしめてくれた…
けれど……前には進めない。
2人が素直になればなるほど
傷つける人が増える…
生まれる時期も出会う時期も
すべてが少しずつズレていた
平気なフリをしている事に
疲れてしまった頃…
移動の話が来た…
「嫌だ…離れたくない」
……本気の恋……である事に
私自身が気づいた瞬間だった
そして、二人は何もなく別れた
離れてから、よく泣けるものだと
感心する位に彼を想って涙した
忘れるまでに10年かかった…
これを、「本気の恋」と言わず
なんと言うのだろうか…
プラトニックほどタチが悪い恋はない
先週、家族で仲良しな一家が
お泊りに来た…
夕方から夜中まで食べて呑んで大いに
盛り上がった…
久々のお食事会で子供たちも含め
皆が笑っている幸せな時間だった
大人たちも羽目を外しすっかりと
出来上がっている…
この日が来るまで子供たちも
指折り数えて居間のカレンダーと
にらめっこしていたから、
ほんとに楽しかったようだ…
さて、一夜明け正気に戻った大人たち
洗面所は朝から大渋滞である…
もう一つのカレンダーは体重計がある
洗面所に掛けてある…
酔がさめた私は固まった…
そのカレンダーには毎日の私の体重が
書いてある…
「まずい…バレる」わかっていても
外せるタイミングがない…
「カレンダー見ないで〜!」と
心で叫びながら、「夕べはよく眠れた」
なんて、必死に目を向けさせないように
小細工をする私であった…
「喪失感」か…
何を無くしたか考えてみた
多分、数えきれない位いっぱいある
それは、物質的な物だったり
精神的な物だったり…
逆に1つだけって聞かれても
わからない…
最近は、忙し過ぎて「喪失感」を
感じて感傷に浸っている暇もない
長い時間の中では、きっとその場
その場では嘆いたり、傷ついたり
……と、きっともがきながら
乗り切ってきたんだろう
しかし、なんやかんやと嘆いていても
今、こうしてそこそこ落ち着いている
ところを見ると、当時はこの世の終わり
みたいに感じていた事も、案外と
無くした物はそんなにたいした事
でもなかったのかもしれない…
私は、陶芸教室に約15年通った
土を捏ねて形を作り段階を経て
仕上がっていく過程は奥が深い
自分で作るようになり、市販されて
いる食器をみる目も変わった
どんな器も、手にするまでには
大変な手間がかかっていると
知ったからだ…
百均の大量生産さえ愛しい
だから、我が家には私が焼いた
手作りの「世界に1つだけ」の
器が沢山ある…
自分で野菜を育て、自分で作った料理を
自分で焼いた器に盛り食す…
これが、私の「世界に1つだけ」の
幸せな日常でもある
「胸の鼓動」は年齢によって
意味を変える…
青春の頃は片思いの彼が偶然
近くに来たりするとドキドキ
…と言うよりはバクバクな感じだ…
就活の年代になれば、人生を左右する
職業を決める時、ここは鼓動を
隠して「私はいつも冷静です」
なんて、焦らず慌てずの使える人材を
演じねばならない。
上手く仕事について、人生の伴侶に
出会えば、次は子育てだ…
今度は、思うように歩まない子供たちに
振り回されて鼓動はハラハラである
そんなこんなで人生なんて言うのは
あっと言う間に時間が過ぎる…
長い時間をず〜っと頑張っている
「胸の鼓動」は、「動け!」と
命令している訳でもないのにほんとに
働き者だ…日々自分の体に感謝を忘れず
大切にしなければならない。