「貝殻」を耳に当てて
波の音を一生懸命に聞き取る…
幼い頃は浜辺を思い出しながら
素直に、皆一度はやってみたんじゃ
ないだろうか…
大人になって、自分の体液が流動して
いる音だと、夢のない正解を知らされても
やっぱり、貝殻から聞こえる波の音は
神秘的な神様からのギフトのように思える
たとえ、自分自身の体内の音だとしても
やっぱり、貝殻=海=波の音…
偶然にしては出来すぎていて不思議だ
長い間、接客業に従事していると
色々な年代の方とお話をさせてもらう
「きらめき」と聞いて若く美しい年頃
だろう…と、最初は頭をかすめたが
そんなものでもない気がする…
私が出会った大先輩たちは若さとは
ほど遠い…
それは、私達が想像出来ないくらいに
色々な経験を重ねて今を生きている…
ある方たちは、小学校からの同級生で
彼女たち3人はすでに90歳を過ぎている
時々、お互いの家を行き来してお茶会を
していると聞いた…
そして、別れ際にこう言うそうだ…
「私達、まだまだ老いぼれじゃないよね」
最初は、「すごい…」と3人のパワーに
押され気味に聞いていたが、しばらくして
感じ方が変わっていった…
失礼ながら、体はすでに老人である
しかし、その精神力は見習うべき所がある3人の人生すべてが「きらめき」と捉えると、一生老いぼれる事とは無縁だと感じ
られる…
今日、幼なじみが亡くなったと
知らされた…
「家族葬で行うので弔問は結構です」
……そう言う事らしい。
初めて彼と会ったのは、確か小学校
低学年だった…
家も近所だったから、毎日暗くなるまで
走り回って一緒に遊んだ…
夏休みは、プールバッグを自転車のカゴに
入れて、真っ黒に日焼けしながら泳いだね
大人になってからは、皆一緒に集まって
バーべキューもしたよね…
貴方はコカコーラに勤めたから、
ジュースも沢山くれたね…
「ありがとう…ほんとにありがとうね」
ねえ…聞いてる…
「どんな些細な事でも」振り返れば
一時、一時が凄く貴重な時間だったね…
今の時代が何だか憎らしい…
顔を見て送ってもあげられない…
ほんとに世の中がおかしくなってしまった
こうして、貴方を思って書いている
私の心の声が届きますように…
そして、貴方の旅立ちが淋しくて
ちょっと涙が出てしまった私を笑って…
よく頑張ったね!
ほんとにお疲れ様でした。
ゆっくり休んで、まだまだあたふた
生きている私たちを笑顔で見ていてね
波乱万丈な人生を生きている
大事故で大怪我をして頭蓋骨を骨折した
同時に、左耳の鼓膜が破裂し
今の聴力は右耳の半分しかない…
しかし、右耳は人の倍位聞き取れている
人体の不思議が私の体で起こっている
大病もした…救急車で搬送された時は
心肺停止の一歩手前だった…
幽体離脱までしたのだから、マジに
危うかったんだと思う…
けど、また生還した…
私にはやらねばならない事が沢山
残っているらしく何があっても生きている
そして、どんどんどんどん強くなる
肉体のダメージと引き換えに
精神はパワフルになり、ほとんどの
アクシデントに動じなくなった今は
本当に、生きる事が楽になった…
ただ……精神力はびっくりするくらい
たくましくなった分、年齢的に体力は
落ちる一方で、この矛盾にはなかなか
頭がついていかないのが厄介だ…
何だかなぁ…そう思う事があっても
「心の灯火」を消さないように
前向きに生きる事が何より大切だ…
私のLINEは小数限定だ…
繋がりたい人に出会ったら
QRコードでお互いに読み合って
追加する…
だから「開かないLINE」は存在しない
誰から送られて来ても皆気心の知れた
仲間たちだ…
こんなに便利な社会になると
いつでも誰でも、すぐに連絡が取れる
から、遠くても近くに感じる
……良い時代だ。
けれど、通信がまだまだで
連絡手段が家の電話だった頃には
友達ならまだしも、好きな人に
初めて電話を掛ける時の
ドキドキ感は半端なかった…
だいいち、誰が出るかわからない
「彼が居ますように…」と願いながら
ド緊張でダイヤルをまわす
その指先が震えた…
しかし、そんな不自由な時代も
それなりに楽しかった…
便利と引き換えに無くした物も
多分あるんだろうが、わかるのは
ず〜っと先なんだろうなぁ…