0歳 私はこの家の子として産まれた
3歳 物心がついたころ、産まれる場所を間違えたと理解し た
6歳 小学校に入学し、自分の家庭が普通ではないことを知った
12歳 中学校に入学したと同時に親が離婚した
15歳 高校受験に失敗し、母親との仲が最悪になった
16歳 彼氏と初の営みの前に、身体の痣で振られた
18歳 病気が見つかった、完治はできるが長い時間がかかるそうだ
何もいいことが起きないこの人生、きっとこの物語はまだ続くのだろう。はやく、打ち切りになるといいな…
お菓子ってどうしても、これで最後って言いながら何回も食べちゃうよね?
知ってる?外国の刑務所では、死刑の前に最期に食べたいものを食べられるんだって。私も、かっぱえびせんを頼んだよ。昔、日本で食べたのが忘れられなくってね。
これで最後、これで最期だから…
息子くんの名前を呼んだ日、パパは何の変哲もない日常が確かに変わり始めた気がしたんだ。それからの日々は、忙しかったよ笑毎日泣いたり、笑ったり、怒ったりする息子くんがとても愛おしくって目を離せなかったんだ。息子くんはバスケが大好きだったよね。持ち前の高身長を生かしたシュートは、いつも周りを圧巻させていたのを覚えているよ。なぁ、今は足が動かなくたってバスケができる時代になったんだ。もう一度挑戦してみないか?パパは息子くんのあの笑顔をもう一度見てみたいな…パパのわがまま聞いてくれる?
私は重度の偏頭痛持ちだ。動くだけでも頭がガンガンと響きまるで鈍器で思いっきり殴られている気分になる。酷いときは歩くのもままならないぐらいだ。
あれは、梅雨に入り始めた時。偏頭痛で動けなかった私を普段は仕事が忙しいと話すばかりの母親が有給を取って看病してくれた。私の調子が少し良くなるまでずっとそばにいてくれた。
普段は頭に響くから好きではない雨音が、その時は優しく感じたんだ。お母さん、ありがとうね。
18時、太陽が空と海を綺麗なオレンジ色に染め始める時間。俺はこの時間の浜辺が大好きだ…
この時間帯になると人は俺含めて2人になる。浜辺で歌を歌っているお兄さんがいるんだ。お兄さんの歌声はすごく爽やかで、聴いているとお兄さんの世界へと引き込まれていく。お兄さんの歌は、とても心地よくっていつまでも聴いていたくなる。
だから、俺はこの時間の浜辺が好きだ。…たとえこのお兄さんが人ではなく、歌で人を誘惑させる危険な人魚だとしても。俺はこの時間の歌声浜辺へ行くことを辞めないだろう…今もこれからも