光の粒を
転がすようだオラフソン

共感覚の指先で
モノクロに色をのせるんだろう

日に当てた
香ばしい匂い

振り回して
伸び切るゴム紐

思い出したように
泣き出す記憶の甘さに

悔しくて噛み締めたあの麦わら

半鐘の音がする
じぶんの、中から

延焼している

君の隣
繋ぐ手に黒々

憎しみを手放したい
身体からひとつずつ
失うものと引き換えに

割に合わない苦しさと
無声音の叫びで以って

奪われてばかりだった4年分の夏を
いまは思い出せない

屋台と人混みと
隣に並ぶ友人達

ひととの繋がりの中での眩しさだけ
膨らませて持ち歩いているような
爆ぜそうな　気持ち

大事に覚えていられますように
大切に扱えていますように