NoName

Open App
4/29/2023, 11:47:15 PM

台風の日
黄色い傘を持って
しとどに濡れた神社の
長い階段を登った

まだ心ごと身軽で
見えないそれに
乗れるものだと信じていた

3段いっき
ぶわり と踏み出した
綿毛のきぶん

みぞおちが笑う
あれは、それの、てのひらだった

4/26/2023, 9:17:24 PM

痛みに呻いて叫びたくなるとき
神様に懺悔したくなるのは何故だろう

痛みに善悪なんてないのに
躊躇いなく悪に仕立ててしまう

4/24/2023, 12:11:40 PM

日々 という名前だった

彼女が残した

マッチサイズの匂い。


悲しくなるたびに擦った

(いまは春で、僕は少女でもないのにな?)


正確かどうか分からない

粉々になったさよなら

4/23/2023, 4:47:36 PM

それでも、それが
条件付きの愛情だ と
気付かせる何かだったから

ごめんね

あと2年くらいで
ゆっくりゆっくり
こんなに組んでしまった指を
ひとつずつ
解こうと思うんだ

さよなら

4/23/2023, 4:49:37 AM

後悔が続きますように
何ひとつ手離せますように

(心ごと弔って)

Next