君が教えてくれた
今まで読んだ事の無かった本、
甘い外国のお菓子、
好きと思えなかった曲でさえ


今では大切な私の『お気に入り』だ。


「お気に入り」

最近、街には10年後の自分から手紙が届くという謎の現象が起こっているらしい。噂によると2月15日に届く…と言われているのだが…来ないな…

その日はずっと待っていたが来ず、
一日、一日、日が過ぎていった。


1年後―

今日は2月15日か…1年前の手紙結局来なかったな…そう思いながら玄関前のポストを見てみると、一枚の手紙が入っていた。

「10年後の自分へ送るのが遅くなってごめん…毎日楽しい日が続いています。10年前の私も素敵な日常を過ごしてください！」

自分らしい短い文章だったが
気がつくと、手紙に水滴がついていた

「10年後の私から届いた手紙」

友達が好きな人に本命チョコを渡したんだって、

私にも真剣に恋をできる人に出会いたいなって羨ましくも思うけど

素敵な家族や友達がいればまあ…いっか！

ミルクチョコを口に頬張りながらそう思うんだよね

「バレンタイン」

美しい夜空を背に向け、彼女はこう言った。

「後2年だから、2年後の今日21時32分にまた会おうね」

―その約束を交わしてからどれくらい時間が過ぎたんだろうか

貴方は来なかった。2年経っても、　
私はこの場合でずっと待っていたのにね

「待ってて」

優しい君へ

君が私を支えてくれたから、生きようって思えた。　

君と出会えて本当に良かったよ

いつもありがとう…！

「伝えたい」