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5/23/2023, 10:59:10 AM

あなたがそうしてほしいと言ったから。
その方が、あなたが助かると思ったから。
私は禁忌を体に宿して、印を付けたの。あなたのためにという意味の印。
でもあなたは、寧ろ私を遠ざけるようになった。私の体に付いた印から逃げるように。それは、罪悪感なの?それとも、私はもういらないの?
分からない。ただこの印が、あなたと私を繋ぎ止められるものだから。逃れられない『好』と『憎』の呪縛に、禁忌をそっと閉じ込めて。
今日も私はあなたに笑いかけるの。

5/22/2023, 11:47:54 AM

さようなら、昨日の私。
泣かないで。大きくなるというのは、少し寂しいことだけど。もうあの頃の自分になれないと思うのは、切ないけれど。それでもあなたが、大きくなろうと一瞬一瞬必死に努力してくれたから、それがどれだけ尊く輝いているものか理解できたよ。その時のあなたにしかできないことを、大事にしてね。
はじめまして、明日の私。
あなたの姿はよく見えないけれど、今の私にしかできないことを、一瞬一瞬必死にするから、いつか隣に立たせてね。
そして、遠くの遠くにいる私。あなたはきっと、すごく素敵な人になってるんだろうな。どうか、できなくなったことを嘆かず、その時のあなたになったからできるようになったことをしてね。

5/21/2023, 10:44:59 AM

辛いこと。
悲しいこと。
苦しいこと。
その度に流れていく涙も、流せなくてどこかに押し込めた涙も、全部全部、透明な水。
大丈夫。私の中にあるものは汚れてない。《私》という透明な色に、涙が染まってるんだから。
大丈夫。私は不幸じゃない。

5/20/2023, 12:20:37 PM

どんな時でもプロ意識を持って好きなことを極め抜く。
いつも笑顔で、見ている人も明るくなるような人になる。応援してくれる人達をとことん大切にする。
あーあ、やっぱり私は全然なりたい私になれないなあ。
でも、どんなに時が経ったって、結局今みたいに「理想と違うや」って嘆くんだろうな。
むしろずっとそのままでいいかもしれない。理想通りの自分で幸せになったら、まるで夢を見てるみたいで怖いもの。理想は理想で遠い夢。それに届くようにもがいて嘆いて、それで成長していくのがほんとの"幸せな人生"ってやつじゃないかしら。

5/19/2023, 11:07:09 AM

2020年2月。新型コロナウイルスの猛威が始まった頃。私達の世代は、例年より一足早く卒業を迎えた。私立の中高一貫校だったから、中学の修了式はいらないと考えられたのだろう。
委員長達が先生にかけ合ってくれたおかげで、辛うじて最後の行事である合唱祭ができた。でも会場は音楽室で、1クラスずつ時間をずらしての開催。
部活も、突然終わってしまった。私が入っていた演劇部は、3月に卒業公演を迎える予定だった。部員全員、最後まで公演できると希望を持って練習していた。だけど結局だめだった。3年生全員が共演できるのは、最初で最後の機会だったのに。
それから高校に入って、授業の半分くらいがオンライン。修学旅行も全部できなかった。体育系の行事だけが許されて、「卒アルの行事写真は全部クラTだね」なんて友達と笑い合って、不満を誤魔化した。
別に先生達を恨んでるわけではないけれど、ほんとのほんとの贅沢が許されるなら、もう一度あの時に戻りたい。
卒業公演やりたかった。高校では事情があって部活ができないことになったから、大好きな仲間と最後にきちんと舞台に立ちたかった。縮小になってもいいから、修了式をやりたかった。「コロナだから」と言い訳にして青春を諦めさせる大人達にも、「仕方ない」と無気力になる自分にも腹が立って仕方なかった。
コロナでできなかったこと、それが突然の別れ。

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