遠い足音　ナースコール
わたしはいつも　ひとりぼっち
カーテンで仕切られた天井と目があう
「わたしは弱いと思いますか」

目の奥を突き通すような目線にやられ
思わず泣いてしまっても
誰もこないと　ひとりぼっち

秋の訪れは点々と

あちらこちらを彷徨って

青をオレンジに塗るようだ

ガラス越しの西陽は物憂げで

なんだか言いたそうなので

耳を澄ませていたけれど

はっとしたら夕暮れ消えかけて

止めどなさにあきらめる

旅は続く
巡りめぐった何かの怨念か
はたまた人間も
動いて無いと死ぬマグロと同じなのか
続いているうちが華だろうがと
言いたげな顔でやってきて
止まる僕に押し寄せてくる！
反射で避けたその先に
ふたたびそれはやってくるのだ

　これをリピート

▶︎はい
▶︎はい

モノクロな夜は光ろうと
光ろうが　消えてしまったり
風が誘う暗闇に
溶けてしまうが　せいぜいです
溶けてしまうと重くなり
空を舞うにもおっくうな
羽のついた背中ごと
切ってしまうが　やっとです

永遠なんて、ないけれど
花は枯れるし、あなたは死ぬけど

刹那の連続が、天文学的な規模に溶け
やがて消え去るとしても

大切なものを愛おしむ私の気持ちだけは
ずっと変わらない私でありたい。