四片

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3/5/2024, 12:31:41 PM

〝たまには〟

決められた服を着て、決められた道を通って、
毎朝学校に行く。
何も変わらない毎日を、
今日も繰り返していくのだと思うと、
少し足取りが重くなる。
思わずため息をついたが、その音は書き消された。
「ガァーガァー」
…カラスだ。
道の真ん中を陣取っている。
狭い道での嘴は、もはや銃刀法違反。
近づけば、逃げるかもしれない。
でも、襲われるかもしれない。
通学路を通らないのは校則違反になってしまう。
でも、もう逃げるしかないんだ。
だって怖いから、ほんとに怖いから。
たまには、自分の意志で別の道に行こう。

3/5/2024, 8:36:23 AM

〝大好きな君に〟

拝啓、大好きな君に
君の優しいところ、
少し頼りないところが大好きでした。
でも、君の好きだったところが、
嫌いなところに変わっていって、
君のことを好きだと思えなくなってしまいました。
ごめんなさい、別れてください。
身勝手でごめんなさい。
でも、このままじゃ、君を傷つけてしまう。
さよなら、大好きだった君へ想いを込めて。

3/3/2024, 11:05:44 AM

〝ひなまつり〟

スーパーで、買い物をしていると、
ひなまつりの歌が流れてきた。
ひなまつりといえばひなあられだが、
最近はひなあられを食べる機会もなくなってしまった。
大人になって買うのも恥ずかしいし、
姪っ子が来てくれないかな、なんて。
他力本願だけれどね。


〝たった一つの希望〟

キラ〜キラ〜、と音がなる。
ゲームのガチャを回す音。
もう何回目だろう。
確定演出が来ても、目当てのものは当たらない。
長いロードが来ることだけが、たった一つの希望だ。

3/2/2024, 2:31:26 AM

〝欲望〟

なかったら大変だろうけれど、あっても困る。
人の欲望は、無限に膨張するのだ。
コントロールすらできない人間に、
何故こんなものがあるのか。

3/1/2024, 9:06:22 AM

〝列車に乗って〟

がたんごとん、がたんごとん。
列車の揺れがリズムを刻んでいる。
列車のシートほど、
眠りを誘うものはあるのだだろうか。
列車に乗って、まどろみの中へ。

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