〝みかん〟
今日、隣人からみかんをもらった。
みかんが積まれているのを見ると、
何故だか給食の冷凍みかんを思い出す。
思い出したら、少し食べたくなってしまった。
せっかく沢山貰ったのだから、冷凍にもしてみよう。
思い出しついでに、旧友にLINEでも送ろうかな。
〝冬休み〟
念願の冬休みがやって来た。
今日中にやらなければならない課題もない。
久々に、長風呂でもしてみようか。
ふわっと力が抜ける感覚がし、思わず声が溢れる。
長風呂は、私の最高の癒しだ。ありがとう、お風呂。
ありがとう、冬休み。
〝手ぶくろ〟
最近、あるネコをよく見かける。
全身真っ黒で、足だけ白いのがチャームポイント。
手ぶくろをつけてるように見えるから、
勝手に『手ぶくろさん』と呼んでいる。
今日は時間もあるし、声をかけてみることにした。
「ねえ手ぶくろさん、私に手ぶくろ貸してくれない?」
問いかけるものの、華麗にフル無視される。
「無くしちゃってさ。ね!お願い!!」
追い討ちを試みたけれど、逃げられてしまった。
…仕方が無い、そろそろ新しいの買うか。
〝変わらないものはない〟
帰り際、ボールペンのインクが切れたのを思い出した。
流石に愛用品が使えないのは困る。
私はスーパーに足を向けた。
しかし、耐え難いことに、替芯が消えていた。
替芯を売っているのはここだけだったのに…。
ここの品揃えが変わることはないと思っていたが、
やはり変わらないものはないのだろう。
少しだけ手を合わせ、適当なペンを買って帰った。
〝クリスマスの過ごし方〟
一人しかいない部屋に、時折紙の音が響く。
横に目を向けると、高々と本が積まれている。
クリスマスの雰囲気に浮かれて、借りすぎてしまった。
果たして読み切れるだろうか。
不安とは裏腹に、頬の緩みを感じてしまう。
暖かい部屋に、大好きな本。
恋人はいないけど、そんなことはどうでも良い。
これが私の、理想のクリスマスの過ごし方なんだ。