マグカップの底に沈んだ
コーヒーを飲んだ後の砂糖
茶色く滲んだ
溶け残ったそれは
私の後悔の跡
きみは気づかないまま
/7/27『涙の跡』
ちらりと覗く白い腕が
夏の到来を知らせる
日焼け止めを塗った腕が
反射する光は
太陽のまぶしさを
そのまま表したみたいだ
/7/26『半袖』
もしも過去へと行けるなら
いくつもの分岐点をやり直したい
でも記憶を持っていけないのなら
私はまた同じ選択を繰り返すのだろう
/7/25『もしも過去へと行けるなら』
ビジュアルノベルゲームには、
『トゥルーエンド』というものがある。
それは作品によって
『グランドエンド』などと呼ばれることもあり、
言い方は違えど、要は『真実のエンディング』だ。
何周もして、何人ものエンディングを迎えたあとの
『トゥルーエンド』。
物語は「はじめから」でも、
重ねた「つづきから」の総体が『トゥルーエンド』となるわけで。
最終的、一番最後に結ばれるのは一人なのだけれど、
それならば、それまでの愛は「ニセモノ」になってしまうのか?
あの子と行ったデートで食べたクレープ。
あの子にした公園での告白。
あの子とキスをした神社での夏祭り。
すべて、別時間軸の同じ「俺」が体験した
別の女の子たちとの出来事だ。
「俺」は皆をそれぞれきちんと愛していた。
これが同一時間軸ならば浮気となるのではないか?
最後の一人の為だけに口からでまかせの「愛」を囁くのか?
『真実の愛』とは、一体なんなのか?
/7/24『True Love』
あなたと手を繋ぎたかった
キスをしてみたかった
許されるのなら その先も
叶わぬ夢は夢のままで
私はあなたの友人でいられるだけでいい
今世での役割は友達のまま
またいつか 来世こそ
あなたの隣で
恋人として笑っていたい
/7/23『またいつか』
夜空に向かって虫取り網を振ってみても
何も得ることが出来ない
あんなに「自分を見てほしい」と輝いているのに
星は捕まえさせてくれない
ぼくのものにはなってくれない
/7/22『星を追いかけて』
「野に咲く花のように」
なんて綺麗事は言えない
そんな強靭な肉体も精神も持ってないし
けれど何とか生きていかなくちゃいけないから
花じゃない
雑草でもないかもしれないけれど
必死に今を生きる
/7/21『今を生きる』