#14
ピアノの音を聴きながら
少し重たい心と体を動かす
外は小雨
じとっとした湿気が
体にまとわりついている
できるだけの薄着をし
少し休憩をと
アイスコーヒーを口にする
冷たいコーヒーが
体の中を通っていく
スマホを開け
SNSのチェック
後は何をしようかと
巡らせながら
書く習慣につらつらと
言葉を並べている
#13
私はどう生きたいのか
家事を全うすること
も自分が心地いい
写真に夢中になるのも
楽しい
どっちの自分も好き
どっちもは欲張りなのかな
どっちもできるといいけど
1日はそんなに長くないよね
#12
タイミング
タイミングと言うと
告白が思い浮かぶ
夫とはどうだったかなぁ
食事に誘われ
食事に行き
それを数回重ね
付き合うことになったのか…
覚えていない
だけど、もうわかるよね
誘われてそれに答える
それだけでお互いに気持ちが
動いてるんだから
あまり恋愛経験がなく
そのまま結婚したので
もっとそんな気持ちの駆け引き
してみたかったような
告白されてみたいね
相手がとういう人かは置いといて
なんかいいね
人を好きになって
気持ち伝えようか
どうしようか
そんな思いで心が揺れる
風鈴がチリンと鳴るみたいに
私にもそんな時間が
おりてこないかなぁ
こないよね
#11
夫婦ってなんなんだろう
一緒にいても孤独を感じる
一緒にいる方が孤独を感じる
一緒にご飯を食べる相手?
家事を分担する相手?
病気になると支え合う相手?
体を重ねる相手?
何か違う気がする
何か寂しい
それでも一緒にいるのは
1人が寂しいから?
生活するのに困るから?
老後のこと?
子どものこと?
疑問を感じながら
疑問を隠しながら
生きてる
#10
実母が亡くなり2年
先日三回忌だった
最初の頃はとても大きかった穴
ずいぶん塞がったように
見えていた
私自身もこんなに無機質な感情に
なるものかと思っていた
でも奥の方で孤独が進行していた
孤独から支配されているとは
感じていなかったけど
スマホで何かをしてるだけで
1日が過ぎ
夜は眠りたくない
夜明け前に寝る
そんな日々が続いた
そんな時にSNSを始めた
誰かと軽く繋がっている
たくさんのゆるい友達がいる
それだけで心は救われたのかもしれない
少しずつ現実に戻りつつある
孤独という闇
ほんとは怖いのかもしれなかった
だけどその間母とずっと一緒に
いたんだろう
辛さはなかった
でもそろそろ明るい場所に戻りたい