もしも未来が見えたなら

君と私の関係がどう変わっているのかを見てみたい

進んでいるのか、このまま変わらないのか

隅々までじっくり見てみたい。







【もしも未来が見えるのなら】

下を向きよろよろ歩く人間さえ

必死に喜ばそうと地面に散る花びら

花というものは散ってなお

人の心を誇ろばせてくれる

「桜散る」

パキッとした空気が

肺を満たして

冬の香りを感じている

雲がものすごい速さで流され

薄らと昼間の青い空に

三日月が浮かんでいる

この瞬間がとてもいとおしい







【三日月】

ぎゅうぎゅうと鳴る足音を聞き

悴む手を擦りながら

突き刺すそうな寒さの風が

喉元を通り過ぎて

空からは真っ白な雪が降り注ぎ

白い息を眺めて

心を締め付けられる感覚に襲われている







【雪】

熱が出て

心拍数が上がって

呼吸が乱れ

クラクラと目眩がする

あなたと一緒にいると

風邪を引いたように

自分が自分でなくなってしまう

思考も体さえも

貴方というウイルスに侵略されてしまう





【風邪】