八色鵺

Open App
9/4/2024, 2:08:06 PM

─── きらめき ───


星が散る瞬間はとても美しい

夜空をかける箒星
一筋の光
願いが叶うと言い伝えがあるけれど

願いを込めた事は一度もない
私の願いは既に何度も叶っているから

澄み切って晴れた夜には
いつも外で空を眺めている

箒星を見つけるために
星が散る瞬間を見るために

私の願い
星が流れ散る様を見ていたい


その一瞬に永遠を感じているから

9/3/2024, 2:28:23 PM

─── 些細なことでも ───


気になってしまうよね
よくわかるよ

僕も似たところがあるから

恐らく誰も気にない
小さな小さな綻び

それに気付ける君は素敵だよ

きっと誰よりも優しいんだ
そのせいで悩み苦しむ事も多いはず

泣く事を我慢しないで
もっと苦しくなってしまう


溢れる感情は抑えなくていい

9/2/2024, 2:04:32 PM

─── 心の灯火 ───


とても深い傷を負っていた

それはとても繊細で
素手で触れただけでも
脆く朽ち果ててしまいそう

僕に治せるだろうか
そもそも治してほしいと
本人は望んでいるのだろうか

生きていてほしいなんて
所詮は他人のエゴでしかなく

苦痛に歪む顔は
見ているこちらまで苦しくなる


とにかく今この瞬間は


細くてもいいから揺らめいていて

9/1/2024, 10:23:13 AM

─── 開けないLINE ───


二度と来ない
大事な人からのメッセージ

葬儀も火葬も全てこなした

それでも
既読をつけたくなかった
認めたくなかった


前を向けと書かれたメッセージは
三年経った今でも未読のまま

8/31/2024, 2:33:15 PM

─── 不完全な僕 ───


僕には足りないものがある
とても複雑で
簡単に教えられず
作る事も難しいと彼は話す

それはココロ

心があれば
感情があれば
今と何が違うのだろう

知りたい
でも彼はそのせいで悩み苦しんでいた
たとえ心を作れたとして
僕に与えていいものかと

また錠剤を口へ運び
ベットに横になる彼を見守りながら
僕は計算する


僕に足りない最後の一つ

貴方が苦しむくらいなら
僕は心なんて要らない

Next