紗世

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8/24/2024, 9:56:41 AM

海へ行きたい
という私に、
髪、ばさばさになるよ?
と現実的な指摘をする彼
確かに。まあ、言ってみただけ

別に海が好きなわけでもないけど、
何かを求めて海に行きたくなる
ロマンチック?
青春?
鑑賞?
海に惹き付けられる衝動はなに?

8/20/2024, 1:33:23 PM

さよならを言う前に
言い残したことはないか、必死に頭を巡らせる
忘れ物ない?
あれ返してもらったっけ?
言い残していてもいいか
また会う口実に出来るから
これでお別れなんて苦しすぎるから

8/11/2024, 3:11:57 AM

終点まで乗ったらそれは旅行。
キャリーケースを手にする観光客を眺めながら、通勤バッグを引き寄せる。
もう、行っちゃう? 寝過ごしたとかいって、まあ会社には体調不良で濁すのも手だけど。
車窓は住宅街を抜けていつもの商店街。あ、あんな所にあんなお店が、なんて発見もない、変り映えしないいつもの風景。
そしていつもの通勤客、私。
変わらないのは私も一緒。
いつもの停留所で降りる。いつも通り。
でも、今日は仕事終わり、彼と夏のイルミネーションを見に行く。全国的には無名の、商店街企画イルミネーション。しょぼいなーと言いながら毎年見に行っている。
旅行はまた今度。彼と行こう。
そう思いながら、軽やかに地面を蹴る。

8/2/2024, 2:19:52 PM

病室ように潔癖な彼女の部屋に、異質なカエルのぬいぐるみ。
ひとつではない。形を変え大小問わず大量のぬいぐるみ。
しかも一体ずつ名前もあると。
予想だにしなかった彼女の意外性。

人は裏切るけど、この子たちは裏切らないから。

体温のない声でカエルを抱きしめながら彼女は独りごちる。
過去に何があったの。
それには答えず、冷蔵庫からビールを取り出した。
さ、飲もう飲もう、今日も一日お疲れ様
カエルのぬいぐるみを抱き抱えながら。

7/30/2024, 10:53:12 AM

澄んだ瞳で見つめられたら、
もうなにも否定出来ないよ

まあ、確かに、好き、だけど

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