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7/12/2024, 10:27:32 AM

これまでずっと届かなかった。否、届けなかったに近いかもしれない。アイツのことが好きだった。でも誰にも言えなくて、アイツが少し寂しそうに私を見るのも嫌だった。私はアイツのことが好きなのに、私はそれを言えないから。こんな自分が恥ずかしいと思う。けれど、卒業までには気持ちを伝えたい。アイツがどう思うかは知らないけど、人生で一度くらい、どうせ振られるならアイツが良い。どうせならね。だから私はそれまでにはもう少し頑張ってアイツの隣にいられるようにする。また話しかけてもいいかな。もう少し、待ってほしい。

7/11/2024, 10:23:16 AM

彼から一件のメッセージが入っていた。僕はそれを恐る恐る開く。どうしてか指が震える。タップするとあっけなく開いて、まだ見たくないからと目を細めた。
昨日僕は色々あって、彼に長文のLINEを送ることになってしまった。内容は、主には謝罪だ。楽しいメッセージではない。昨日のごめん、という連絡のあとに、今彼から返信が来たのだ。
あぁ怖い。何が書いてあるのか緊張する。僕はやらかしたから。申し訳無さと、自分を守るための罪悪感とで、僕の外骨格は役に立たないくらいぼろぼろだった。
しかし、いつまでも目を細めている訳にはいかないから、僕は意を決して、彼が許してくれることを期待して、はっきりと視界を合わせた。
『……僕は君を許せないけれど、それでも良ければ付き合ってほしい』
僕はその文章の意味をすぐには理解できなかった。どういうことだ。許せないのに、今後も付き合ってほしいとは。『ほしい』って、付き合ってほしいと思っていたのはむしろ僕の方だ。
つまり僕は、彼から許されないまま、罪悪感を抱えたままでこの関係を続けるということなのか。それはある種、最もむごい罰のようにも思えた。