ああ、これが恋っていうやつなのか
あなたの太陽みたいな笑顔を見ると
心臓の鼓動がドッドッドッって速くなって
あなたの声が聞こえると思わず振り向いてしまう
あなたの目が、視線が
わたしを見てくれたらいいのにって思う
あなたと離れて1年とちょっと…
まだ熱い鼓動は鳴り止まないや
あっつい…
まるで呪の言葉のように
帰り道はその言葉しか出てこない
クラスメイトがだんだんと半袖に切り替わっていく中
わたしはその波に乗れずにいた
うーん、めっちゃ暑いんだけど
なかなか、変えられないなぁ
来週から…、来週から…、
そう言って先延ばしにしている気がする
あ、そうそう
好きな人がさ、半袖に変えた時ってすごくトキメクの
いつもよりも何倍にも増して
キラキラとかっこよく見えるの
今を生きる子どもたちへ
きっとあなたたちがこれから生きていく世界は
つらくて、厳しいことで溢れているんでしょうね
そして、それでも前へ、前へ、
進み続けなくてはいけないのでしょう
そんな世界なら、生きている意味がないと思う日も
きっとたくさんあります
でも、思い出してください
あなたが生きてきた何年、何十年の間に
楽しい、嬉しいと思ったことはありませんか?
生きていて、ここにいて、この人と出会えてよかった、と思うことはありませんか?
それがきっと、あなたの答えです
一緒に、頑張りましょう?
揺れる木陰
「〜〜♪」
鼻歌を歌いながら
わたしは、木陰の木の下にいた
こんなに暑いのに
よくみんな日なたで歩けるよね…
木陰は最高だ
直射日光が当たらない分、日なたより断然涼しいし
たまに来る風も日なたより涼しく感じる
風で揺れる木の音は
とても心地よく、夏を感じさせる風鈴のよう
ああ、ずっとここにいたいなぁ
波音に耳を澄ませて
「わあ、きれいだね!」
くるりとこちらを振り向いた彼女の髪は
波風にふわりと振れていた
にこりと微笑む彼女は、
誰にも見せたくないほどに輝いていた
そんな彼女を見ていると、僕の方まで嬉しくって
笑顔が溢れたんだ
今、僕の隣に君はいない
いや…、
今、この世界に君はいないけれど
けっして、寂しくはないよ
だって、この海に来ると君に会えるから
僕にはわかる
波音に耳を澄ませると、君を感じる
波音に耳を澄ませると、君が聞こえる